翻刻!江戸の医療と養生

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養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 48

ページ: 48

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 とく群浴(くんよく)して其効(そのこう)を得(う)る事を聞(きか)ず日本国中(につほんこくちう)に  温泉(おんせん)の出(いず)る所(ところ)凡(およ)そ二百二三十 所(しよ)もあるなり中(もろ)  華(こし)の大国(たいこく)に比(ひ)してははるかに多(おゝ)くして且(かつ)名湯(めいとう)  も多(おゝ)けれは外国(くわいこく)の温泉(おんせん)よりは勝(すぐ)れたりとしる  べし 一 凡(およ)そ温泉(おんせん)は金銀(きんぎん)の気(き)硫黄(いわう)明礬(めうばん)の気(き)によりてな  ると云 説(せつ)あり華人(くわじん)の説(せつ)にも種々(しゆ〳〵)あれどども帰(き)一  の論(ろん)なし愚(ぐ)按(あん)するに金銀硫黄明礬(きんぎんいわうめうばん)の類(るい)は万国(ばんこく)  に勝(すく)れて日本(につほん)を上品(じやうひん)とする事 華人(くわじん)も論(ろん)せり自(し)  然(ぜん)と名湯(めいゆ)も多(おゝ)くあるべきの理(り)ならん歟(か)近来(きんらい)稲(いな)  若水翁(じやくすいをう)の説(せつ)に凡そ地中(ちちう)に水脈(すいみやく)と火脈(くはみやく)との二(ふた)す  しありて其(その)地中(ちちう)伏火(ふくくわ)のあるすじと伏水(ふくすい)のすじ  と行(ゆき)あひたる所(ところ)にあへばかならず温泉(おんせん)をなす  といへり是(これ)甚(はなはだ)卓見(たくけん)なれども必(かなら)ず其所(そのところ)には硫黄(いわう)  湯花(ゆのはな)の類(るい)を生(しやう)するなれはいつれ火脈(くわみやく)の醸成(かもしなし)し  て此品(このしな)を生(しやう)ずるものと見へたり華人(からのひと)も倭 硫黄(いわう)  とて吾邦(わかくに)の硫黄(いわう)をたつとむ事(こと)なれは温泉(おんせん)の勝(すく)  れるも宜(むべ)なるかな 一 温泉(おんせん)の甚(はなはだ)しきものを熱泉(ねつせん)と云 日本(につほん)にては越中(えつちう)  の立山(たてやま)加賀(かか)の白山(しらやま)なとにあるを地獄(ぢごく)といふ漢(から)