翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 53

ページ: 53

翻刻

 すく頻(しき)りに能食(よくしよく)して食味(しよくみ)ます〳〵むまきは甚  よし少(すこし)く入湯後(にうとうご)腹中満(ふくちうみち)て食(しよく)する事(こと)を好(このま)さるも  のはよろしからず試(こゝろ)むるに胸腹快(きやうふくこゝち)よく能食(よくしよく)す  るやうになりたらはそれよりしきりに入湯(にうとう)す  べしもしまた本(もと)のやうすならは再(ふたゝ)び入(い)ること  なかれ又(また)入湯(にうとう)して四五日(しごにち)或(あるひは)七八日(しちはちにち)にして大便(だいべん)  瀉下(しやげ)する事(こと)二三行(にさんかう)より七八行(しちはちかう)に至るものあり  或は大便(だいべん)裏急(りきう)後重(いきみ)して少(すこ)しく腹痛(ふくつう)し糞(ふん)臭気(しうき)  あるものあり是(これ)相応(そうおう)したるなり治(ぢ)するに及(およ)ば  ず続(つゝゐ)て入湯(にうとう)する時(とき)はいゆ入湯して秘結(ひけつ)するも  のはよろしからす疥瘡(かいそう)梅瘡(ばいそう)ともに入湯七八日  後ます〳〵さかんに発(はつ)するものは相応(そうおう)するなり  《振り仮名:痿■|いへき》痱痺(はいひ)手足疼痛(てあしいたみ)するもの入湯(にうとう)六七日(ろくしちにち)してま  す〳〵座起(ざき)もなりかたきほどきびしくなるも  のは大(おゝひ)によし二三回りも入湯(にうとう)すれば漸々(ぜん〴〵)に能(よく)  いゆるものなり何病にても入湯(にうとう)六七日後(ろくしちにちご)病動(やまひうごき)  はげしくなるものは皆(みな)相応(そうおう)するなり怠(おこた)らす入(にう)  湯(とう)する内(うち)に快気(かいき)するものなり 一凡そ入湯(にうとう)するに先杓(まずしやく)にて湯槽(ゆふね)の己(おの)か居(い)るべき  所(ところ)へ湯(ゆ)をかけて煖(あたゝ)め置(おき)其所(そのところ)に坐(ざし)して杓(しやく)にて湯(ゆ) 【■は疒に躄 痿躄=足が不自由なこと】