翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 54

ページ: 54

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 を酌取(くみとり)しづかに両肩腹背(りやうかたふくはい)に何(なん)べんもそゝきか  け手拭(てぬぐひ)にて湯を浸(ひた)し面(かほ)を洗(あら)ひ心(こゝろ)を平(たいら)にし気(き)を  和(くわ)し小児(せうに)の水なぶりをするごとくにして後(のち)湯(ゆ)    槽(ふね)の中(うち)に入(い)り一身(いつしん)煖気(だんき)透(とふ)るをよしとす各別(かくべつ)逆(ぎやく)  上の愁(うれ)へもなきものは二三度湯に入(い)りて上(あが)る  べし弱(よわき)者は一度にて上(あが)るべし終身(しうしん)に汗出(あせいづ)るを  よしとしてやむべし 一 入湯中(にうとうちう)は別(べつ)して風寒(ふうかん)外邪(ぐわいじや)にあたらさるやうに  用心(ようじん)すべし入湯中(にうとうちう)腠理(けのあな)開(ひら)きて風寒(ふうかん)に感(かん)しやす  し故(ゆへ)に深(ふか)く慎(つゝし)むべし又(また)生冷( なるものひへ)たるもの肉食(にくしよく)を禁(きん)  ずべし且(かつ)食物(しよくもつ)はすべて能煮(よくに)てやわらかなるも  のを食ふべし能(よく)脾胃(ひい)に滞(とゝこ)りやすし又 房事(はうじ)は堅(かた)  くいむべし是(これ)を犯(おか)すときは身体(しんたい)錯乱(さくらん)して気逆(きぎやく)  甚(はなはだ)しきにいたる入湯後(にうとうご)うたゝねする事(こと)大(おゝい)に忌(いむ)  べし毛穴(けあな)開(ひら)きてあれは邪気(じやき)甚入(はなはだいり)やすく又(また)入湯(にうとう)  中(ちう)は常(つね)の洗湯(せんとう)に浴(よ)くする事甚あしく又 心気(しんき)を  つかゐ肝積(かんしやく)を動(うこか)す事よろしからず已上(いしやう)は入湯  中にふかく慎(つゝし)むへき事なり 一 病(やまひ)ありて温泉(おんせん)に行事(ゆくこと)も路程(とてい)の遠(とふ)きをいとひ費(ひ)  用(やう)をいとひて日数(ひかず)のかゝるをいとふものは仮(かり)