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此薬を服(ふく)し医人(いじん)はまた確乎(かくこ)たる見識(けんしき)をみがき
立(たて)此病人を篤(あつ)く治すべきと心(こゝろ)にちかひ病(やまひ)を大(たい)
切(せつ)にして治(ぢ)するときはきつと其 功(こう)あらはるゝ
ものなり双方(そうはう)とも唯(たゞ)うはべあしらひになりて
実(じつ)なき時は其 功(こう)も立(たち)がたし
一 痼疾(こしつ)を治(ぢ)するに医人(いじん)に急効(きうこう)をせむるときは大(おゝ)
きにあしく医人病人にせめらるゝときは定見
を失(うしな)ひ甚(はなはだ)しくなりては日々(にち〳〵)薬(くすり)を易(かへ)るやうなる
時(とき)はいよ〳〵迷(まよ)ひつよくなりて双方(そうはう)ともうろ
たへ遂(つゐ)に正治(しやうぢ)の効(こう)を得(う)る事なし庸医(やうい)は始終(しじう)此(この)
場所(ばしよ)を免(まぬか)る事あたはす故(ゆへ)に全(まつたき)効(こう)を得(う)る事なし
一 道理(どうり)分明(ぶんみやう)なる医人の説(せつ)を聞(きい)て病を治せん事を
需(もとむ)るにはとんと医人(いじん)に打(うち)まかせて必(かなら)ずしも差(さ)
略(りやく)用捨(ようしや)すべからず頼(たの)むかたに差略(さりやく)するときは
執匕(さじとり)の者(もの)疑(うたが)ひを生(しやう)じて大(おゝい)に害(がい)ある事なり然(しか)れ
ども庸医(やうい)に篤(あつ)く任(にん)ずるときは治法(ぢほう)宜(よろしき)を失(うし)ふて
不明(ふめい)の罪(つみ)を得(え)べきなり
一 近世(きんせ)の医薬(いやく)調合(てうがう)は一貼(いつてう)三匁位より四匁位まで
小児科(せうにくわ)の薬(くすり)は一貼八分位より一匁位まで何れ
中華(ちうくわ)の古方(こはう)の分量(ぶんりやう)とは大(おゝい)に小剤(せうさい)なりこの法(ほう)は