翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 64

ページ: 64

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 を多(おゝ)く汲(くみ)たて代々(かはり〴〵)浴(よく)せしむる事(こと)なり是も古法(こほう)  に因所(よりどころ)ありて大(おゝい)に効(こう)を得(う)る事(こと)もあり陽実(やうじつ)の癇(かん)  症(しやう)発狂(はつきやう)の類(るい)火逆(くわぎやく)の諸症(しよしやう)に用ひて妙効(めうこう)をあらは  す事(こと)ありといへども医人(いじん)明察(めいさつ)の人(ひと)にあらざれ  は行(おこな)ひがたし病人(びやうにん)も能(よく)壮実(そうじつ)なる者(もの)にあらざれ  は受(うけ)かたし瀑布(たき)泉に浴(よく)せしむるも同(おな)じ類(たぐひ)也  と心得(こゝろえ)べし 一 俗人(ぞくじん)自分(じぶん)に仮名書(かながき)の医書(いしよ)などを取(とり)あつかひ薬(くすり)  を調合(てうがう)する事(こと)あり是(これ)はあまり宜(よろ)しからぬ事(こと)也  医人(いじん)は日々(にち〳〵)数多(あまた)の病人(びやうにん)を診(しん)し数多(あまた)の薬(くすり)を調合(てうがう)  するといへどもいまた其妙(そのめう)を尽(つく)す事(こと)あたはず然(しか)  るにいさゝかの薬方(やくはう)をしりたる位(くらゐ)にて我生(わがせい)をみ  だりにする事(こと)大(おゝい)なる誤(あやま)りなり迚(とて)も実地(じつぢ)にいた  る事(こと)難(かた)かるべしされども補剤(ほさい)又(また)長服(ちやうふく)の薬剤(やくさい)な  ど得(とく)と医人(いじん)の教諭(けうゆ)を受(うけ)し上(うへ)は背(そむ)けざるやうに  自分(じぶん)調合(てうがう)したりといへども苦(くる)しかるまじ能(よく)謹(つゝし)  みて誤(あやま)らざるやうに配合(はいがう)すべし 一 扁鵲(へんじやく)の辞(ことは)に形羸(かたちつかれて )不(あたわ)_レ能(ざる)_レ服(ふくすること)_レ薬(くすりを)は一の不治(ふち)なりとす  とありけれは兎角(とかく)大病(たいびやう)に臨(のぞ)んて薬(くすり)を服(ふく)する事(こと)  をにくむものは其病(そのやまひ)治(ぢ)する事(こと)あたはす去(さり)なが