翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 66

ページ: 66

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【十九丁裏】  はあるべし養生湯(ようぜうゆ)と云事はあるべからざるの  道理(どうり)なり 一 疥癬(ひぜん)小癤(こせがさ)鴈瘡(がんがさ)の類(るい)はひぜん湯(ゆ)とて世上(せじやう)にあま  たあり是(これ)も初(はじめ)より入湯(にうとう)するは宜(よろ)しからず大抵(たいてい)  先(まづ)発散(はつさん)のくすりを余程(よほど)用て置(おき)てあらかた発(はつ)し  てより後(のち)に入湯(にうとう)さすべしいつれ此類(このるい)は皮膚(ひふ)の  病(やまひ)なれは入湯 能(よく)相応(そうおう)するものなりしかし弱(よわ)き  者(もの)また発熱(はつねつ)虚熱(きよねつ)のつよき者は始終(しじう)入湯よろし  からず 一 竈風呂(かまふろ)と云 物(もの)あり是(これ)は筋骨(きんこつ)疼痛(とうつう)疝気(せんき)腰痛(こしいたみ)痛痺(つうひ) 【二十丁表】  の類(るい)には随分(ずいぶん)宜しかるべきなれども生質(うまれつき)気丈(きじやう)  の人にて外(ほか)に各別(かくべつ)申分(もうしぶん)もなくして根気(こんき)宜敷(よろしき)も  のは入湯して其効(そのこう)あるべしすこしも弱(よはき)きもの  は却(かへつ)て根気(こんき)を損(そん)し津液(うるほひ)を亡(ほろぼ)して大(おゝい)に害(かい)ありと  しるべし 一 塩風呂(しほふろ)と云 物(もの)は竈風呂(かまふろ)に比(ひ)すれは甚(はなはだ)よし疝気(せんき)  腰痛(こしいたみ)脚痛(あしいたみ)打撲(うちみ)損傷(くじき)不順(めぐらざる)の所(ところ)をむしてよし此類(このるい)  に薬蒸風呂(くすりむしぶろ)と云 物(もの)あり筋骨(きんこつ)疼痛(とうつう)皮膚(ひふ)頑癬(くわんせん)の類  に大に効(こう)あるものなり予 家(いへ)に秘(ひ)したる一方(いつはう)あ  り試(こゝろみるに)効(こう)も甚 多(おゝ)し然(しか)れとも諸法(しよはう)の湯治(とうぢ)とも皆(みな)虚(きよ)