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一 梅干(むめぼし)
小児(せうに)はよろしからず常(つね)の病人(ひやうにん)には少(すこ)しく塩(しほ)
だしをして煮(に)て食(くら)へはくるしからず
一 海鰻鱺(はも) こち きすご 藻魚(もうを) 鱠残魚(しらうを)
牡蠣(かき) 海参(いりこ) 石決明(あわび) 赤貝(あかゞい) 鰹節(かつほぶし) 海鷂魚(ゑび)
鮟鱇(あんかう) 文鷂魚(とびうを) 古里(ごり) 蒲束(かまつか) 水母(くらげ) 蛤(はまぐり)
沙魚(はぜ) 烏賊(いか)魚 蒲鉾(かまぼこ)《割書:海鰻(はも)にて作りたるを用ゆべ|しざつ魚にて作るは宜からず》
右(みぎ)の類(るい)何病(なにびやう)に用(もちひ)てもくるしからす病人にあ
たふるは惣(そう)たひうすみそうす醤油(じやうゆう)にて用て
よしたとひくるしからざる品(しな)といへどもあ
まりに大食(たいしよく)飽食(ばうしよく)するはよろしからず尤(もつとも)五味(ごみ)
ともに平等(べうどう)に食(くろ)ふをよしとす好品(よきしな)といへ共(ども)
偏(ひとへ)に食(くろ)ふときは病(やまひ)を生(しやう)する基(もとひ)ともなりて宜(よろ)
しからず
禁物(きんもつ)篇(へん)
一 惣(そう)じて服薬(ふくやく)の人(ひと)は何(なに)にても気味(きみ)つよき油気(あふらけ)の
類(るい)重(おも)き物(もの)の類(るい)薬気(やくき)に勝(かつ)の品(しな)は忌(いむ)べし食物(しよくもつ)薬気(やくき)
に勝(かて)ば薬効(やくこう)立(たち)かぬる故(ゆへ)に忌(いむ)べきなり尤(もつとも)諸病(しよびやう)に
よりてそれ〳〵の違(ちがひ)はあれども先(まづ)何(なに)にても忌(いむ)べ