翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 91

ページ: 91

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 過食(くはしよく)する時(とき)は大(おゝい)に害(かい)あり宜(よろ)しく節(せつ)にして喰(くは)し  むべし惣(そう)じての食品(しよくひん)は数多(かずおゝ)き事なれはのせす  唯(たゞ)此篇(このへん)は薬喰(くすりぐい)になるべき品(しな)のみをしるし置(おく)也 一 麦飯(むぎめし) 胸(むね)を寛(ゆる)くし気(き)を下(くだ)し積聚(しやくじゆ)を消(せう)し食(しよく)をす  すむ此(この)物(もの)摂生家(やうぜうか)の常食(じやうしよく)にして身体(しんたい)に適(かな)ふの良  穀(こく)なり農民(のうみん)は常(つね)に是を喰(くら)ふ故(ゆへ)に腹中(ふくちう)積聚(しやくじゆ)なく  心体(しんたい)堅固(けんご)なりしかし至(いたつ)て脾胃(ひい)虚弱(きよじやく)なる人(ひと)は却(かへつ)  てあらくあたりて腹内(ふくない)をすかし過(すご)して下利(けり)を  なす事もあり斟酌(くみはかり)すべし○腹満膨脹(ふくまんほうちやう)の水腫(すいしゆ)に  他食(たしよく)を捨(すて)て唯(たゞ)麦(むぎ)と小豆(あづき)斗りを食(しよく)して服薬(ふくやく)する  時(とき)は水気(すいき)を利(り)する事 神妙(しんめう)の功(こう)あり○飴(あめ)を作(つくる)に  麦芽(ばくげ)の力(ちから)を以(もつ)て忽(たちま)ち化(くは)するを見るときは腹中(ふくちう)  の塊(くはい)を消(せう)するの功(こう)しるべし常(つね)に肉食(にくしよく)勝(がち)なる人(ひと)  などは時々(とき〴〵)是(これ)を喰(くら)ふて大(おゝい)によし 一 大豆(まめ) 日用(にちよう)の良菜(りやうさい)にして味噌(みそ)醤油(しやうゆ)豆腐(とうふ)種々(いろ〳〵)の  味(あぢ)となりて民用を助(たすく)る事 大(おゝい)なり唯(たゞ)煮(に)て食(くら)ふは  胃虚(いきよ)泄瀉(せつしや)の人によろしからず○胸膈(きやうかく)いたみ胸(きやう)  中(ちう)もたへ苦(くる)しむに能(よく)炒(い)りて山巵子(くちなわし)と等分(とうぶん)にし  て煎(せん)じ用(もちい)て即効(そくこう)あり○黒大豆(くろまめ)は豆中(まめのなか)の上品(ぜえうひん)故(ゆへ)  に薬用(やくよう)には是(これ)を用(もちゆ)るをよしとす諸薬(しよやくの)毒(どく)を解(げ)し