翻刻
木も大かたは毒なしと云然といへとも
どくだみとりかぶと大せり鬼(おに)せりなと
いふたくひは必のぞくへし
○魚鳥獣肉(ぎよてうぢうにく)の心かけ
凶年ならぬたに魚鳥毛ものゝ肉を
食はねは生【左ルビ「いのち」】を養(やしな)ふの助(たすけ)少し况/老(おい)
たるものは肉にあらされは養ひかた
し殊凶年穀食乏しきをやかゝる
年次によきものあたへかたきはいふま
てもなし責(せめ)ては塩いはしほしこにしんなと
の類まれ〳〵にもあたゆる心つかひ
も其世話の一(ひとつ)なるへし野猪(いのしゝ)の肉を
厚サ二三寸長サ六七寸に切蒸篭にて
むしたるを取上灰をぬり縄(なは)にてあ
み火にほしかため火/棚(たな)か梁(はり)のうへかなと
につるしをけは数十年を経て変らす