翻刻
【右丁】
女ばうはたらしやすき物と心へて。中〳〵の御事
でうすの仏法は。たちどころにはらいぞうと申て
天上のけらく。金色(こんじき)に身をかゝやかし。かんねつの
しやべつなく。おろがんと申て日ほんのがくなとの
やうに。ふきならしてあそひたはふれ給ふ所なり
しやかとやらんあみたとやらんが。何とて仏になす
べきや。しやかはこれ。てんぢくの上ぼん大わうが子
なり。おやにかんだうせられて。だんどくせんにかゞ
【左丁】
見ゐて。くちにまかせて衆生(しゆじやう)をまよはす。あみた
といふもほうざうびくといひて。人けん也 でうす
と申は天地かいひやくの仏也。きのふやけふのしやか
がほうにとりかさるゝは。きつねにばかされたる□【か】ごとし
しかしながら。くちのよきまゝに三国のぐ人どもを
まよはしたると見えたり こうしつのいはく我は
□【こ】れ女の身なれは。何のしやべつもしらす。その
方のいひぶんもくちはかりにて。まことしくも□【思】は