翻刻
【右丁】
こくなるによつて諸神しよ仏しんし奉りへつ
しては伊勢かすか八まん三じやのたくせんのむ
ねをとくしんして。あしたには天下たいへいこくど
あんおんしや人あいきやうといのるわくわうどうじんは
けちえんのはしめ。八さうじやうだうはりもつのお
わりと申てかならずりんじうのみきりにみち
ひき給ふ。神と仏は水波(すいは)のへたてなればなり。夕
べにはむじやうをくわんじて人げん五十年といひ
【左丁】
なからあすをもしらす一心のうへよりいろ〳〵のあく
しんもうさううつりやすき物なれはきやうがひに
ひかれぬやうにわか一心のたづなをはなさす。又せ
けんをわたらんとおもふには。仁義礼智信をまほ
り。内せうにはほたひしんをふくみ給ふへし金銀を
いかほとたくわへても夢にかねをひろうかことしし
かりといへともよくをこと〳〵くすてよといふには
あらすよこしまむりむたひをいましむる也