翻刻
【右丁】
くらひてめしのあるはらは一人もなしさてはひやう
らうなきと心へて寛永十五年正月廾七日の夜
はんよりそうせめせんとちよぢんへあひふれ一ばん
貝にめしをくい二ばんがいに身こしらへをし三ばん
がいをあいづにこしざしあひしるし大かたはすはだ
ざうひやうはわらにてかぶとをくみてかつきあつ
鳥むらすゝめのことくへいさかも木かんぜきひし
をまきたる所ともいはずのりこえはねこえ我
【左丁】
おとらしと二の丸につくかなはじとや思ひけん。門
をひらきやりふすまをつくりてこみ入こみ
いたし二三ど火花をちらしけるがつけいれに
せられてかたはしくびをとられつめの丸へつぼむ
所に火やを雨のふることく八はうよりいこめは身
のをき所なさにこみ出るを。くしざしどうぎり
おいうち二時はかりのうちにらつきよして死(し)がい
山のことし諸手(しよて)へとらるゝくびかすをしるすに