翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

当世医者風流解 3巻 - 翻刻

当世医者風流解 3巻 - ページ 30

ページ: 30

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○むかしハ我家来(われけらい)我子(わがこ)に物(もの)を云(いふ)に。どふしや。こふしや と云(いふ)たものが今(いま)ハ我子や。我家来に。どふしなされ こふしなされ。どふしておくれ。こうしておくれといふが当世(たうせい) のことばゆへ我子(わがこ)や家来も。返事(へんし)するのにモウそろ〱 とヲゝ〱といふ返事(へんじ)をするやうになつてゐる也これむ かしも今ハ大ひなる違(ちが)ひなり ○むかしの浄(じやう)瑠璃(るり)の文句(もんく)にハ夫(おつと)を思(おも)ふ念力(ねんりき)に石(いし) となつたるためしもありと云(いふ)是(これ)を今の浄(じやう)るりの文句(もんく) ていはふならバ夫(おつと)を思(おも)ふ念力(ねんりき)に蛸(たこ)になつたるためしも ありといはねバならず三千/世界(せかい)をたづねても。夫(おつと)といふ ハたつたひとりと云(いひ)しも今ハ。近所隣(きんじよとなり)をたづねて も夫(おつと)といふハたつた三人といはねバうつりがわるし。 又/女心(おんなごゝろ)の一すぢに思ひつめたるといふ文句も今(いま)ハそん 律儀(りちぎ)な女は中(なか)々なし。是を当世(たうせい)の文句ていわふなら。 女ごゝろの七筋(なゝすじ)の中(なか)で直打(ねうち)が有(あり)そふな男にしやう とまよふのも。みんなわたしがかぎゆへじやかんにんしても