翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

当世医者風流解 3巻 - 翻刻

当世医者風流解 3巻 - ページ 31

ページ: 31

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下(くだ)さんせと。ぶんやなみだにむせびけると浄瑠璃(しやうるり)をか たらねバ今時(いまとき)の風(ふう)にハあかぬなり ○むかしハ女の胸(むね)を人に見せぬやうに半(はん)ゑりをかき あわせたものなれども今ハ緋(ひ)ちりめんの半ゑりをわざ とうらかへしむねから腹(はら)へおしろいし其白(そのしろ)ひ所(ところ)を見(み) せて気(き)づかすやうにしかけまたいもじも二布(ふたの)に極(きま)つ たものにて。元(もと)よりむさきふ不浄(ふじやう)なるものゆへ。すこし でも人(ひと)に見(み)するハ失礼(しつれい)なりと少(すこし)も人に見せぬやうに したものなれど今ハ人の眼(め)にたつやうに緋紋縮緬(ひもんちりめん)の 裾(いもし)を出(だ)しかけ足(あし)の白(しろ)ひ所とはいあひのよひ所を人 に見(み)せて。思ひつかすやうの分別(ふんべつ)ばかり。扨(さて)も〳〵今ハ 女の気(き)がみぢかくなつてきて。当世(たうせい)じやといひて 最早(もはや)かんじんの所(ところ)を少(すこ)し出しかけて。歩行(あるく)やうに成(なり) しなり。物ごと世話(せわ)しなふなんでも急(きふ)な間(ま)に合(あふ)やう に只(たゞ)はやいことをしやうくハんする時節(じせつ)なり ○むかしの娘(むすめ)の子ハ。嫁入(よめいり)するハ親(おや)しだいのものなれど