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○/腰(こし)が痛(いたむ)といへバ何(いづ)れこれハ疝(せん)の気味(きみ)あつて後(のち)に
ハうごかぬやうになり舛。いつでも此節(このせつ)が養生(やうしやう)所也
と云(いふ)へし。若(もし)本真(ほんま)の疝気(せんき)なれバ長引(ながびく)ものなれバ
病人(びやうにん)の精(せい)のつきんやう断(ことはり)をいはぬやう云廻(いゝまわ)すべし
○/腕(うで)かいたむといへバ筋(すじ)の拘牽(ひつはり)があり。是(これ)を治(なを)すれ
バいたみは直(ぢき)に止(とま)るなれハ。ちつとも御/気遣(きつかひ)なされな
と受合(うけあ)ふて気(き)を慥(たしか)に思ハすべし
○/長(なが)ふ薬をのまさんと思はゞ普請(ふしん)の引(ひき)ことにて云
聞(きか)せハ分(わか)り安(やす)し。外の医者(いしや)のやうに渡(わた)しぶしんの
やうにて療治(りやうぢ)いたせバ。即功(そくこう)も見へますものなれど
とかくしゆふくが早(はや)ふ廻(まわ)り舛。拙者(せつしや)ハ其様(そのやう)な不実(ふじつ)
意(い)なる療治(りやうぢ)はいたさず入/普請(ぶしん)のやうなる療治(りやうぢ)
の仕方(しかた)ゆへ跡(あと)から手(て)の入(い)る事もなく故(こ)ごとのとんと
出(で)ますことハござりませぬ廻(まわ)り〳〵てハ其方(そのはう)が御/身(み)の
御/為(ため)でござり舛とと兎角(とかく)御為(おため)ごかしにて得心(とくしん)さすべし
○/外(そと)におきせんが出来(でき)て内義(ないぎ)悋気(りんき)深(ふか)ふ見ゆれバ