翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

当世医者風流解 3巻 - 翻刻

当世医者風流解 3巻 - ページ 56

ページ: 56

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すぼれぬ内(うち)に御/養生(やうじやう)をなさつておかれねバ。末々(すへ〲)の御/為(ため) がよふござりますまい。しかしかやうに申せバ。とふゆう薬(くすり)を すゝめ舛やうにござれども。今より末(すへ)ハ長(なが)ひことゆへにけん さきの杖(つえ)と申ことも。兎(と)につけ角(かく)につけ。御/身程(みほど)大/切(せつ)な ものハござりませぬ。譬(たとへ)材宝(さいほう)数多(あまた)積置(つみをく)とも。五体(からだ) を失(うしな)ふてハ。何(なん)の益(やく)にも立(たゝ)ぬものでござります古人(こじん) も愚/人(にん)ハ身命(しんめい)を捨(すて)て金銀(きん〲)を貪(むさぼ)るとのたまふ 也。かやうに申も。前々(まへ〱)より御/馴染(なじみ)深(ふか)ひゆへ真実(しんしつ)に存(そん)じ ますゆへのことでござり舛。真実(しんじつ)を人に教(をしへ)て足(た)らざ ることなしと聖人(せいしん)ものたまハく。聖賢(せいけん)の跡(あと)をしたひ て申/事(こと)でござるなどゝ云聞(いひきか)せバ。律義(りちぎ)な病人(びやうにん)ハ 実(まこと)に請(うけ)て。もし重(おも)つてからハ大ひにこまりますどふ ぞおわらんやうにして。早(はや)ふ治(なを)る御薬を御/頼(たのみ)申舛と いふてなんでもなひ纔(わづか)たばこ好(ずき)ぐらゐなことでも。持込(もちこみ) やう云様(いひやう)によつて大病(たいびやう)になる下地(したぢ)のやうに思(おも)はし薬 をのますべし