翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

当世医者風流解 3巻 - 翻刻

当世医者風流解 3巻 - ページ 65

ページ: 65

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    されとも夫(それ)からいつでも最一両日と云置(いひぽけ)ハたとへかま     わす月代ふろにあたつても。あたらいでも不調法(ふちうほう)下(へ)     手(た)にもならす。其間ハ薬も売るなれバもはや髪(かみ)     月代して風呂へ入て気分(きぶん)かよふなると。うまふも     なひ薬をかね出(だ)して呑(のむ)ものもなけれバ。とかく髪(かみ)     月代ほろなどハ一日でも引はるかよき也 ○/我(われ)薮医(やぶい)なるとも。病家(びやうか)先(さき)にて大医(たいい)に出会(いであふ) ことあり其時/微(すこし)もおめ憚(はばか)ることなく我座(わがざ)を動(うご)かず 拙者(せつしや)先達(せんたつ)てよりの配剤(はいざい)ハかやう〳〵と少しも臆(おく)せ ず述(のべ)るなり。大医(たいい)これを聞(きゝ)病性(びやうしやう)にあたらざる無(む) 茶(ちや)法組(はふくみ)なれバ。是(この)法組(はふぐみ)ハ古方(こはう)後世(こうせい)にてもなし何(いづ)れ の法(はふ)に出(いで)し方組(はふぐみ)なる哉(や)と問(とい)。其時/答(こたへ)て云(いふ)ハ。拙者(せつしや)ハ 古法(こはふ)後世(こうせい)にあらず一味(いちみ)配剤(はいざい)にして与(よ)が家(いへ)一子(いつし) 相伝(さうでん)の法(はふ)也と云抜(いひぬけ)すべし。されども理(り)にも法(はふ)にも とんとあたらさる配剤(はいさい)ゆへ。大医(たいい)と争論(そうろん)に及(および)し時ハ 何(なに)なりとも出たれめに云(いふ)べし。非学者論(ひがくしやろん)にまけずと 利(り)を飛(ひ)に曲(まげ)非(ひ)を理(り)にまげて云勝(いひかつ)べし。必(かなら)ず云負(いひまく) べからず。大医(たいい)に薮医(やぶい)か出会(てあへ)バ実(まこと)に一文(いちもん)の黒砂糖(くろさとう)を