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○厚釜(あつかま)敷安(しきあん)ひとへに千代女(ちよじよ)を恨(うら)みし心(こゝろ)徴(つく)しけん
千代(ちよ)女/夢中(むちう)に顕(あらわ)れ出(いで)。敷安(しきあん)に示(しめ)して曰/汝(なんじ)気転(きてん)
頓作老(とんさくらう)に医道(いだう)奥儀(あうぎ)の伝(でん)を受(うけ)たりとも未(いま)だ
婦人(ふじん)の療治(りやうぢ)のしやう。女の情(じやう)もしらさるかゆへかゝる
恥(はじ)をかきたるべしよつて婦人(ふじん)の療治(りやうぢ)秘密(ひみつ)の妙薬(みやうやく)
あるがゆへ汝(なんぢ)に伝(つた)ふべきの間/此法書(このはふがき)奥(おく)にしたゝめ置(をく)
ものなれバ此法(このはう)を用ひて療治する時ハ婦人(ふしん)一切の
諸病(しよびやう)治(ぢ)せずといふことなし
婦人(ふじん)秘密(ひみつ)の妙薬
一第一/土気(つちけ)はなれぬ女にハ。みやうばんをせんじて
用ひ置(おき)其後(そのゝち)おくろもちの黒焼(くろやき)を用ゆべし
土気(つちけ)を大便(だいべん)にくだす事妙也
一背(せ)の凹(ひくき)女にハ江戸の生鰹(なまかつほ)のはしりに京の
初茄子(はつなすび)と胡瓜(きうり)とを大坂の川水にてせんじ
用ゆ忽(たちま)ち背高(せたか)ふなる事妙也又法/火(ひ)の見(み)
やぐらをけづり用ひてもよし