翻刻
【右丁】
半年の時じこと〴〵く凍死(こゞへしゝ)たるていと
相見へ其のちは何の利用もあるまじ
きとて往来せざるなり
又通商考(つうせうこう)にいわく大海の中には奇(き)
怪(くわい)の生類甚だ多し獣(けだもの)のごとくのもの
あり人のごとくのものあり異魚(いぎよ)のたぐひ
【左丁】
あげてかぞふべからず其内 異国人(いこくじん)の説(せ)
話(わ)に聞伝へたる者あら〳〵記し児童(じどう)
の啼(なき)を止むるが為とす大魚あり長(たけ)
十四五丈広き事一丈二三尺目の大さ
三尺腹の下に口あり濶(ひろ)さ七八尺 歯(は)の
わたり一尺ばかりなるは三十枚斗也