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【上段】
ウルユス《割書:功能|之略》
痰留飲積気之症左に記
▲ぜんそくしつたん▲らうがいかん
しやうやみ▲はれやまひちやうまん
▲ひまんしびれちうぶ▲かくしやう
きしゆ▲ちのみちのしやくき▲りん
びやうせうかち▲たんのはれもの
▲のんどいたみむねいたみ▲むなさき
つかへまたはたなをかきたるやうに
おぼえ▲こはらちからなくむなさき
はり▲はらおさゆればごぼ〳〵となり
▲はらにかたまりあり▲はらなりはら
はりからゑづき▲むなさきへさしこみ
いたみ▲しよくすればつかへいたみ
▲せなかのほねゆがみだるくいたみ
▲くびかたかいなこりいたみ▲けんぺき
よりはらせなか七九のあたりに
こりいたみ▲こし手あしいたみ又は
ひきつり▲ふくちうのきみあしく
▲大べんけつし又は五六日めにくだり
▲小べんすくなくにごり▲酒に二日
ゑひするしやう▲つねにときやくし
▲むねやけむねわるく又はなまつばを
はききみづいで▲しよくうけあしく
▲しよくもつおちつかず▲ちかがつへ 【近餓ゑ】
むらしよくし▲こしよりしもひや〳〵と
水におぼえ又はたゞをり〳〵ねついでる
しやう▲かほいろあしくいきだわしく 【息だはし=息切れがする。】
▲づつうのぼせたちぐらみ▲かほ
おもくよねられず▲目かすみはな
かはきみゝなり▲はぐきよりうみち出
▲したあれくちびるやぶれ▲手あし
だるくねることをこのみ▲むねふさぎ
どうきをどり▲きむすぼれこんきなく
▲たび〳〵あくび出きぶしやうになり
▲きおもくこゑかれ▲のんどかゆく又は
びろ〳〵したるものあるやうにおぼえ
右之症皆痰留飲積気也【黒地囲みに白抜き文字】
【下段本文】
△抑(そも〳〵)此(この)ウルユス(うるゆす)の儀(ぎ)は阿蘭陀国(おらんだこく)回斯篤児(へしすとる)の一大(いちだい)奇方(きはう)我(わが)朝(てう)に渡(わた)りし砌(みぎり)其(その)蘭書(らんしよ)を見開(みひらき)此(この)方(はう)を
授(さづか)る然(しかる)に此(この)方(はう)痰(たん)より発(おこ)る諸病(しよびやう)を治(ぢ)し留飲(りういん)をくだし積気(しやくき)を治(をさ)め其(その)重(おも)き病者(びやうじや)を救(すくひ)し事(こと)爰(こゝ)に述(のぶ)るに
遑(いとま)あらず然(しかり)といへども万病(まんびやう)を治(ぢ)するといふ方(はう)にあらず只(たゞ)痰(たん)留飲(りういん)積気(しやくき)の諸症(しよしやう)を治(ぢ)する大奇薬(だいきやく)なり
其(その)病根(びやうこん)軽(かる)き重(おも)き年(とし)久(ひさ)しき症(しやう)夫々(それ〳〵)に随(したが)ひ此(この)ウルユスを服用(ふくよう)する時(とき)は其(その)功能(こうのう)速(すみやか)なる事(こと)雪霜(ゆきしも)に
沸湯(にへゆ)を掛(かけ)るが如(ごと)く其(その)験(しるし)其(その)日(ひ)其(その)夜(よ)に著(あらは)す事(こと)顕然(げんぜん)たり続(つゞい)て服(ふく)し益(ます〳〵)全快(ぜんくわい)必定(ひつぢやう)せり
【縦線あり】
△夫(それ)人(ひと)と生(うまれ)て痰(たん)なき者(もの)はなし古書(こしよに)曰(いはく)人身之痰(じんしんのたんは)如長流水(ちやうりうのみづのごとく)一度(ひとたび)滞(とゞこふれば)百病(ひやくびやう)因生矣(よつてしやうず)宜哉(むべなるかな)されば
痰(たん)は病(やまひ)の根元(こんげん)なるべし一度(ひとたび)滞(とゞこふ)れば種々(しゆ〴〵)の病(やまひ)と変(へん)じ災(わざはひ)を作事(なすこと)顕然(げんぜん)たり又(また)痰症留飲(たんしやうりういん)を病人(やむひと)かならず
短命(たんめい)也(なり)といへり又(また)痰飲(たんいん)ある人(ひと)は卒中風(そつちうぶう)麻痺病(しびれやまひ)俄(にわか)に発(おこり)或(あるひ)は頓死(とんし)する事(こと)ありと昔(むかし)より医書(いしよ)にも深(ふか)く
論(ろん)ぜり是等皆(これらみな)痰飲(たんいん)の破壊(やぶれ)なり殊更(ことさら)当今(たうせい)の人(ひと)多(おほ)く心労(しんらう)を過(すご)し体(からだ)を不遣(つかはず)して飲食(いんしよく)に耽(ふけり)故(かるがゆゑ)に
痰留飲(たんりういん)積気(しやくき)の症(しやう)甚多(はなはだおほ)し深(ふか)く考(かんがへ)心得置(こゝろえおく)べし依(よつ)て痰留飲(たんりういん)積気(しやくき)の症(しやう)を示(しめ)し上(うへ)の条(でう)に記(しるす)
【縦線あり】
△上(うへ)の条(でう)に著(あらは)す病症(びやうしやう)いづれも痰留飲(たんりういん)積気(しやくき)より発(おこ)る所(ところ)の病(やまひ)也(なり)其内(そのうち)軽(かる)き症(しやう)と侮(あなど)り捨置(すておく)時(とき)は
漸々(ぜん〴〵)病(やまひ)深入(ふかいり)し後(のち)には破壊(やぶれ)来(きた)りて重(おも)き病(やまひ)を生(しやう)じ大事(だいじ)に及(およぶ)事(こと)あり総(すべ)て痰留飲(たんりういん)積気(しやくき)の症(しやう)は年(とし)久(ひさ)しく
催(もよふ)して発(おこる)所(ところ)の病(やまひ)なれば上(うへ)の条(でう)に著(あらは)す病症(びやうしやう)少(すこ)しにてもある人(ひと)は深入(ふかいり)せぬ内(うち)はやく此(この)ウルユスを
用(もち)ゆる時(とき)は病(やまひ)の根元(こんげん)より導(みちび)き痰(たん)は元(もと)の道(みち)に順環(めぐり)来(き)て発(おこ)る所(ところ)の病(やまひ)下部(げぶ)に下(くだ)り心下(しんか)快(こゝろよ)く捌(さばけ)て痰(たん)は
大便(だいべん)にとり留飲(りういん)は小便(せうべん)にとり病(やまひ)去行(さりゆく)事(こと)眼前(がんぜん)見(み)え猶(なを)胸腹(むねはら)に知(し)る腹中(ふくちう)の気味(きみ)試(こゝろ)むべし
【縦線あり】
△痰留飲(たんりういん)積気(しやくき)ある人(ひと)はのぼせ強物也(つよきものなり)又(また)は諸病(しよびやう)区(まち〳〵)に発(はつ)し上(うへ)の条(でう)に著(あらは)す病症(びやうしやう)折々(をり〳〵)何処(どこ)となく
煩(わづら)ふもの也(なり)此(この)ウルユスを多年(たねん)貯(たくはへ)服(ふく)する時(とき)は二便(にべん)快(こゝろよ)く捌(さば)け諸熱(しよねつ)去行(さりゆき)逆上(のぼせ)を引(ひき)さげ腹中(ふくちう)を快(こゝろよ)く
調(とゝの)へ其印(そのしるし)胸腹(むねはら)を空(すか)し飲食(いんしよく)をすゝめ全(まつたく)諸病(しよびやう)生(しやう)ぜず痰留飲(たんりういん)積気(しやくき)を病事(やむこと)なく無病(むびやう)ならしむ
酒呑(さけのみ)の輩(ともがら)は多(おほ)く留飲(りういん)を生(しやう)じ命(いのち)縮(ちゞま)るに至(いたる)此(この)ウルユスを酒(さけ)の前後(ぜんご)に用(もち)ゆる時(とき)は気血(きけつ)順廻(じゆんくわい)し酒(さけ)も
自然(しぜん)と薬(くすり)と成(なり)諸病(しよびやう)生(しやう)ぜず留飲(りういん)の滞(とゞこふり)なし益(ます〳〵)壮(さかん)にして命(いのち)長(なが)し其印(そのしるし)二日酔(ふつかゑひ)する事(こと)なし
【縦線あり】
△婦人(ふじん)血(ち)の道(みち)の痰積(たんしやく)水気(すいき)滞(とゞこふり)の浮病(うきやまひ)一夜(いちや)の中(うち)に気血(きけつ)を環(めぐら)し滞(とゞこふり)両便(りやうべん)に下(くだ)る小児(せうに)の痰咳(たんせき)は勿論(もちろん)
第一(だいいち)丹毒(くさ)胎毒(たいどく)を下(くだ)す事(こと)不思議(ふしぎ)の功(こう)あり音曲(おんぎよく)を発声(はつせい)する人(ひと)用(もちひ)て其声(そのこゑ)清(きよ)く爽(さはやか)なる事(こと)甚妙(しんめう)也(なり)
△右(みぎ)五(ご)ヶ(か)条(でう)に述(のぶ)るが如(ごと)くいづれも痰留飲(たんりういん)積気(しやくき)より発(おこ)る所(ところ)の病症(びやうしやう)なれば此(この)ウルユスを服用(ふくよう)して
速功(そくこう)を顕(あらは)す事(こと)蘭国(らんこく)希(き)【ママ】代(たい)の奇方(きはう)なり尤(もつとも)重(おも)きに至(いたつ)ては用(もち)ひやう第一(だいいち)なり依(よつ)て病(やまひ)の浅(あさ)き深(ふか)きに
応(おう)じ用(もち)ひやう彼国(かのくに)の伝授(つたへ)あり委(くはし)くは中包紙(なかつゝみがみ)に記(しる)し置(お)く篤(とく)と心得(こゝろえ)用(もち)ゆべし
【上部】
御
製薬所
免
【中部】
根元 長崎 健寿堂鑑製【印 健寿】
本店 大阪 《割書:中之島越中橋》肥後屋丈右衛門【印 定賢】
【下部】
江戸出店《割書:大伝馬町|三丁目》 大黒屋儀助【印 常▢】
京都出店《割書:烏丸通|六角下 ̄ル》 蚊帳屋久兵衛【印 蚊屋?】
尾張出店《割書:名古屋本町|拾弐町目》長岡屋弥七【印 長彌】
【左欄外 右下】
諸国出店
同取次所
別紙 ̄ニ記ス
【左欄外 中央】
【印 回斯篤兒?】
VLOYM
VAN MITTR
たんりういんしやくきの薬 拾五粒入
ウルユス 【印 健寿堂】
阿蘭陀国回斯篤児之奇方 賈銀一匁