翻刻!江戸の医療と養生

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救民薬方録 - 翻刻

救民薬方録 - ページ 11

ページ: 11

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【右ページ】 一くすり付(つけ)残(のこり)ありとも外人(ほかのひと)へ用ひず清浄(しやう〴〵)なる所へ捨(すて)る 一たとへ一ッ家(いへ)の内二三人此法を用ゆる時は。小児壱人に薬(くすり)拵(こしら)へつける人も  壱人づゝ。何人にても壱人の小児に薬(くすり)こしらへ付る人も一人也。斯(かく)のごとく三年/呪(まじなひ)  候得ば疱瘡せず此法を用ひて十五代疱瘡/致(いたさ)ざる家(いへ)有之/由(よし)申/伝(つた)へ候 一壱ヶ年此法を用る時は疱瘡/死災(しさい)なし 一弐ヶ年用たる人は惣身(そうしん)少しにて算(かぞへ)るほど也 一三ヶ年用たる人は疱瘡/致(いた)さず   右之通奇妙の法也かならず疑(うたが)ひあやしむべからず          ○ 一/夜啼(よなき)するに燈心草(とうしんくさ)。艾(もぐさ)を焼(やき)て灰(はい)を取(とり)乳(ち)の先(さき)に付て呑(のま)しむ          ○ 一/虫歯(むしば)には昆布(こんぶ)と。こんぶの塩(しほ)。烏賊(いか)の甲(こう)と。此三品を等分(とうぶん)に黒焼にして  つけべし 一又/焼酎(しやうちう)にて口すゝぎふくむもよし 一又/芹(せり)のしぼり汁を少し耳(みゝ)へ入れてよし          ○ 一/聤耳(みゝだれ)には大根(だいこん)のしぼり汁(しる)をこよりの先(さき)に付て入れてよし 【左ページ】 一又/蝉(せみ)のぬけからを粉(こ)にして胡麻(ごま)の油にてときて入れてよし          ○ 一しつひぜんには湯花(ゆのはな)と。黒豆の粉を当分(とうぶん)にして胡麻(ごま)の油にて解(とぎ)付べし          ○ 一/便毒(べんどく)はれ候には。むき胡桃(くるみ)を黒焼にして酒にて吞(のむ)べし妙なり          ○ 一/痳病(りんびやう)には蚯蚓(みゝづ)の中(なか)の土(つち)をこき出し。皮ばかり能たゞらかし白/砂糖(さとう)を入れ吞べし。  大妙薬なり          ○ 一/鼻血(はなぢ)には山梔子(くちなし)の実(み)を黒焼にして。鼻の中へ吹(ふき)入べし 一又/胡枡(こしやう)の粉を紙に包(つゝ)みて鼻の穴へつめるもよし 一又/蕗(ふき)のとふの影干(かげぼし)を含(ふく)みても止(とま)るなり          ○ 一/睡遺尿(ねせうべん)には燕(つばめ)の巣(す)の中(なか)の竹を焼て。粉にして吞すべし 一又/小豆(あづき)の葉(は)のしぼり汁をあたゝめ吞むべし