翻刻!江戸の医療と養生

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救民薬方録 - 翻刻

救民薬方録 - ページ 12

ページ: 12

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【右ページ】          ○ 一/小便(せうべん)《振り仮名:不_レ通|つうぜざる》には。うしこ虫(むし)をそく飯(いゝ)におし交(まぜ)臍(へそ)へ張(はる)べし早速(さつそく)通(つうづ)るもの也          ○ 一/白禿(しらくも)には。にはとりのたまごを胡麻(ごま)の油にて付てもよし 一又/蕪(かぶ)の黒焼きを胡麻の油にてつけてもよし          ○ 一/狐臭(わきが)には墨(すみ)をすりて脇(わき)の下へ塗(ぬり)て見るべし。穴(あな)ある所はかはかぬなり。其所へ  灸(きう)すべし 一/田螺(たにし)の殻(から)を粉にして付るもよし          ○ 一/喉痺(かうひ)【のどけ:左ルビ】には酒に塩(しほ)を入くゝむ妙也 一又/赤蓼(あかたで)を影干(かげぼし)にし。粉にして吹入(ふきいれ)てよし 一又/密柑(みかん)の黒焼きを粉にして吹入てよし 一又/梅干(むめぼし)の黒焼を吹入てよし          ○ 一ひゞあかぎれには苦練(くれん)《割書:せんだんの|みなり》を酒にてせんじ付てよし          ○ 一しもやけには牡蛎(ぼれい)を粉にし髪(かみ)の油に解(とき)てつけべし 【左ページ】 一又/里(さと)いもを土(つち)をあらはず焼て粉にし。かみのあぶらにて付てよし 一又/茄子(なす)の木(き)をせんじ付てもよし          ○ 一/欬逆(しやくり)には柿(かき)のへたをせんじもちゆ 一又とうがらしの粉をうどんの粉にてつゝみ丸(くわん)じ吞てよし          ○ 一/中暑(ちうしよ)霍乱(くわくらん)の療治。小児の夏(なつ)に至りて俄(にわか)に目をみつめ。気を絶(ぜつ)し。又は  腹痛(ふくつう)しもだへ苦(くる)しみ。又は大ひに啼(なき)さけび。腹(はら)石(いし)のごとくにこわり腫(はる)の類(たぐ)ひ  あり。これ大方/中暑(ちうしよ)霍乱(くわくらん)。そりや御医師(おいし)よ薬(くすり)。針(はり)よといふ間(ま)にはや息(いき)を  ひきとり死(し)する小児/多(おほ)し。是を治(ぢ)するの妙は。常(つね)に小麦(こむぎ)の藁(わら)をたくはへ  置て。右の病と見候はゝ直(じき)に小麦の藁(わら)を一寸ほどづゝに刻(きざ)み《割書:藁青い|がよし》水  を入て釜(かま)にてせんじ。其/煎(せんじ)候/湯(ゆ)を手拭(てぬぐひ)やうのものをひたし病人の腹(はら)臍(へそ)の  あたりを温(あたゝ)めつかわし。せん操(ぐり)〳〵に取かへてはあたゝめ。仕替(しかへ)〳〵しては温(あたゝ)める  時は。たとへ気絶(きぜつ)したる病人にても息(いき)をかへし助(たすか)ること奇妙(きみやう)なり。此/病難(びやうなん)を  遁(のが)るゝこと神のごとし。此病/丹毒(はやくさ)に間違(まちが)ふことあり。丹毒ならば前(まへ)に記(しる)し