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外(ほか)に驚(おどろ)きまどひ候を心(こゝろ)落付(おちつけ)申(まう)さんため。かくは荅(こた)へ候なり強(しひ)て兵禍(へいくわ)のあ
るまじきとは肯(うけが)ひにくき事(こと)なりといふ。しかのみならず倭(わ)より来(きた)れる返書(へんしよ)に
兵(へい)を率(ひい)て超(こへ)て大明(たいみん)へ入(い)らんの語(ご)あり。柳相(りうしやう)議(ぎ)して此言(このこと)只(たゞ)に黙(もく)すべきにあらず。
早(はや)く使臣(ししん)をもつて天朝(てんてう)《割書:大明|を指(さす)》へ奏聞(さうもん)すべしといへば。或(あるひ)は又云(またいふ)恐(おそ)らくば此言(このこと)を
皇朝(くわうてう)に申(まう)さんとき。我国(わがくに)の私(わたくし)に倭國(わこく)に通(つう)ぜしことを尤(とか)め罪(つみ)せられんか。一(いつ)に
これを諱(いみ)かくして告(つげ)ざるがましならんといふ。柳相(りうしやう)時(とき)におしかへして夫(それ)事(こと)に因(よつ)
て隣国(りんごく)に往來(わうらい)する事(こと)古(いにし)へより。民(たみ)を保(たも)つの仁徳(じんとく)より免(まぬか)れざるの例(ためし)ありむかし
成化(せいくわ)の間(あひだ)にも日本(につほん)より我(われ)にたよりて。貢物(みつぎもの)を中国(ちうごく)に求(もと)むる時(とき)即(すなは)ち其実(そのじつ)
を尽(つく)して奏聞(さうもん)せしに。勅(ちよく)あつて此旨(このむね)を諭(さと)さる。前例(ぜんれい)すでに然(しか)るときは
独(ひと)り今日(こんにち)のみの科(とが)にあらず。今(いま)これを諱隠(いみかくし)て奏聞(さうもん)せざらんこと。大義(たいぎ)