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孟明伯(まうめいはく)大力(たいりき)にて。三太夫(さんだいふ)を取(とつ)て押(おさ)へ首(くび)かき切(きつ)て立(たつ)たるところを。小西與左(こにしよざ)
衛門(ゑもん)駈来(かけきた)り。後(うしろ)より孟明伯(まうめいはく)か首(くび)を討落(うちおと)す。朝鮮(てうせん)の兵(へい)は是(これ)を見(み)て何(なに)かは
こらへ戦(たゝか)ふべき。右往左往(うわうざわ)に逃散(にげちる)を追(おひ)かけ追詰(おひつめ)首(くび)を取事(とること)。三千五百七拾
三 級(きう)生捕(いけどり)二百十二人なり。こゝにて釜山海(ふさんかい)の口(くち)一 番(ばん)に破(やぶ)れ近辺(きんへん)の老若男(らうにやくなん)
女(によ)おそれ悲(かな)しみ。おもひ〳〵に離散(りさん)する事(こと)只風(たゞかぜ)に木(こ)の葉(は)の散(ち)る如(ごと)く。其(その)
騒動(そうどう)大(おほ)かたならず。行長(ゆきなが)は。手合(てやはせ)の軍(いくさ)に打勝(うちかつ)て心地(こゝち)よしと大(おほい)に歓(よろこ)ひ暫時(ざんじ)
人馬(にんば)の息(いき)を休(やす)め。扨(さて)生捕(いけどり)の狄鯷(てきてい)を呼出(よびいだ)し近辺(きんへん)の事(こと)を尋(たづ)ねけるに。通(つう)
辞(じ)共(ども)申けるは是(これ)より三十 里(り)乾(いねゐ)にあたつて。東萊(とくねき)と申 城(しろ)是(これ)あり李元翼(りげんよく)
兄弟(きやうだい)と。牛翼(ぎうよく)といふ大将(たいしやう)一万五千 余騎(よき)にてかため候といふ。行長(ゆきなが)聞(きい)て宗対(そうつし)
馬守(まのかみ)有馬修理太夫(ありましゆりだいふ)に向(むか)つて。今日(こんにち)は粉骨(ふんこつ)をつくして比類(ひるひ)なき働(はたら)きを以(もつ)