← 前のページ
ページ 209 / 451
次のページ →
翻刻
有(あり)のまゝに語(かた)らせ聞(きい)て。秀家(ひでいへ)感涙(かんるい)を流(なが)し比類(ひるひ)なき働(はたら)き。当(たう)表(おもて)第一(だいゝち)の
功名(こうみやう)たるべし。我等(われら)加勢(かせい)に渡海(とかい)の旨(むね)を飛脚(ひきやく)をもつて。申つかはすべしと有(あり)
ける故(ゆゑ)。急(いそ)ぎ使(つかひ)を仕立(したて)東萊(とくねぎ)へぞつかはしける其文(そのぶん)に曰(いは)く。
我等(われら)行列(ぎやうれつ)を破(やぶ)り渡海(とかい)いたし候義(ぎ)。手前(てまへ)心元(こゝろもと)なく存(ぞんじ)
今朝(こんちやう)着岸(ちやくがん)せしめ候。釜山浦(ふさんかい)にて比類(ひるひ)なき働(はた)らき。御 ̄ン手(て)
柄(から)誠(まこと)に 御当家(ごたうけ)無二(むに)の忠節(ちうせつ)に候。明日(みやうにち)其表(そのおもて)へ
参着(さんちやく)せしむべき間(あひだ)万端(ばんたん)申 談(たんず)べく候 恐々謹言(きやう〳〵きんげん)
四月十六日 備前宰相(びぜんさいしやう)秀家(ひでいゑ)
小西摂津守(こにしせつのかみ)殿(どの)