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ける朝鮮方(てうせんがた)二方(にはう)へさつと別(わか)れて。半弓(はんきう)を雨(あめ)の降(ふる)如(こと)く射(ゐ)かくるといへども。庄林(しやうばやし)
隼人(はやと)は大剛(だいがう)の兵(へい)なれば少(すこ)しも恐(おそ)れず。高彦伯(かうげんはく)を討(うた)んと心(こゝろ)ざし東西(とうさい)に駈通(かけとほ)
り戦(たゝか)ひける程(ほど)に。既(すで)に間近(まちか)くなるとひとしく隼人(はやと)は馬(うま)をおどらせ馳(はせ)かゝり。高(かう)
彦伯(げんはく)に無手(むづ)と組(くん)で両馬(りやうば)か間(あひ)に摚(どう)と落(おち)上(うへ)を下(した)へともみ合(やい)ける。扨(さて)また山口(やまくち)
與惣右衛門(よそうゑもん)。大木土佐守(おほきとさのかみ)。加藤與左衛門(かとうよざゑもん)。三千 余騎(よき)一 度(と)にどつと駈入(かけい)るに大将(たいしやう)
清正(きよまさ)なにかはもつてこらゆべき。采幣(さいはい)をおさめ大長刀(おほなぎなた)を取(とつ)て先手(さきて)討(うた)すな続(つゞ)
けや者共(ものども)とて。自(みずか)ら真先(まつさき)に敵中(てきちう)へかけ入(いり)ければ。籏本(はたもと)の兵(へい)千 余騎(よき)主(しゆう)を討(うた)せじ
と喚(おめい)てこそはかゝりける。流(なが)るゝ血(ち)は池(いけ)をなし喚(おめ)く声(こゑ)は天地(てんち)をひゞかし。攻戦(せめたゝか)
ひける庄林隼人(しやうはやしはやと)は。つゐに高彦伯(かうげんはく)を取(とつ)ておさへ首(くび)を取(とつ)てさし上(あげ)しかば。加藤(かとう)
清兵衛(せいべゑ)も馬(うま)引(ひき)よせ両人(りやうにん)ともに打乗(うちのつ)て。清正(きよまさ)の籏本勢(はたもとぜい)へ馳加(はせくは)はる。扨(さて)清正(きよまさ)