Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 245

ページ: 245

翻刻

ふき立(たて)鉄炮(てつはう)を打(うち)かけ攻(せめ)かゝる。城中(じやうちう)には七万 余(よ)の兵(へい)あれば大勢(たいぜい)をたのみ。又(また)釜山浦(ふさんかい) より道(みち)の遠(とほ)きをたのみとしていさゝか油断(ゆだん)して居(ゐ)たれば。此音(このおと)におどろき如何(いかゞは)せんと 東西(とうざい)にさまよひ騒(さは)ぎ。親(おや)をも子(こ)をも顧(かへりみ)ず我先(われさき)にと遁(のが)れ行(ゆく)。大将王僧林(たいしやうわうそうりん)并(ならひ)に 柳成龍(りうせいりう)。金應陽(きんおうやう)。成允門(せいいんもん)。等(とう)鎧(よろひ)ばかりにて防戦(ばうせん)し。こゝを破(やぶ)られては後日(ごにち)人(ひと) に面(おもて)を合(あは)されじと。七 顚(てん)八 倒(たふ)して戦(たゝか)ふといへども城中(じやうちう)の男女(なんによ)上(うへ)を下(した)へと騒動(そうどう)し。 防戦(ばうせん)の妨(さまた)げとなりと見(み)へたりける。小西(こにし)が兵(へい)日比左近右衛門(ひゞさこんゑもん)は赤(あか)だん〳〵の輪(わ)ぬけ のさし物(もの)にて。櫓(やぐら)の上(うへ)へ乗上(のりあが)り大音(だいおん)に日比左近右衛門(ひゞさこんゑもん)一 番乗(ばんのり)ぞ。つゞけや〳〵と 名乗(なのり)つゝ飛(とび)こみしかば。小西(こにし)が兵共(へいども)我(われ)劣(おと)らじと乗入(のりいり)けるによつて。三の丸(まる)をば乗取(のつとり) たり朝鮮勢(てうせんせい)はおもひ〳〵に落行(おちゆき)ける中(なか)より。成允門(せいいんもん)が弟(おとゝ)成義川(せいきせん)。柳成竜(りうせいりう)が嫡(ちやく) 子(し)柳延(りうゑん)等(とう)。逞兵(ていへい)五六千をはげまし取(とつ)てかへし。得物(えもの)を以(もつ)て防(ふせ)ぎ戦(たゝか)ふ有(あり)さま勇(ゆう)々