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を遥(はるか)に見て大に驚(おどろ)きまた此津(このしん)を越(こえ)て行(ゆ▢)【「く」ヵ】へき舟(ふね)一 隻(さう)もあらざるゆへ。いかゞ
すべきとおもひ飽(あぐ)んで。清正(きよまさ)の旗本(はたもと)へ使番(つかひばん)をはしらせ先手(さきて)の諸隊(しよそなひ)は先高(まつこう)
明(めい)の所(ところ)に陣(ぢん)をとりて清正(きよまさ)の来(きた)れるを待居(まちい)たり
一 説(せつ)に小西行長(こにしゆきなか)口 論(ろん)の意趣(いし)をふくむが故(ゆへ)木戸作左衛(きどさくざへ)門 日比左近(ひびさこん)
右衛門(へもん)が等(ともがら)を密(ひそか) ̄ニ【蜜は誤】清正(きよまさ)より先(さき)へ廻(まは)し舟(ふね)尽(こと〳〵)く纜(ともづな)を切(きつ)て流(なが)
すといふまた一 説(せつ)には此所(このところ)の防将(ばうしやう)元豪(げんごう)は胸(むね)に甲兵(かうへい)の機(き)ある者 故(ゆへ)この
所(ところ)を防(ふせ)がんために。南(みなみ)の岸(きし)近辺(きんへん)の船(ふね)ども駆払(かりはら)つて北岸(ほくがん)に引付(ひきつけ)たると有
何(いづ)れが是(ぜ)なるか。諸記(しよき)おの〳〵一 決(けつ)なし。されど凡(およ)そ敵(てき)を防(ふせ)ぐへき用(よう)
心(しん)には舟(ふね)を焼(や)き。野(の)を清(きよら)す此(これ)らは兵(へい)の常談(じやうだん)たれば則(すなは)ち本文にあら
はしぬ後観(こうくわん)の者の校正(かうせい)をまつ