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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 305

ページ: 305

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散乱(さんらん)し道(みち)を求(もと)めて逃(にげ)たりける。克諴(こくかん)はやうやく逃(のか)れて鏡城(けやうしやう)に入(いり)たるを。清(きよ) 正(まさ)が衆兵(しゆうへい)遂(つい)にゆるさず追討(おひうち)けるが。其中(そのなか)より黒糸(くろいと)おどしの鎧(よろひ)を著(き)たる武(む) 者(しや)。真先(まつさき)に馳出(はせいだ)し敗将(はいしやう)逃(にく)る事(こと)なかれ。斎藤立本(さいとうりうほん)汝(なんぢ)を生捕(いけどり)て。当国(たうごく)の案内(あんない) をさすべきぞと云(いひ)ながら。近(ちか)つき来(きた)る克諴(こくかん)も遁(のが)れぬところと覚悟(かくご)をきはめ。 もつたる剣(けん)を取(とり)なをし戦(たゝか)はんとなしたる時(とき)立本(りうほん)はやくも馳(はせ)つき。弓手(ゆんで)さし のべ馬上(ばじやう)ながらに擒(とりこ)になし。味方(みかた)の陣(ぢん)へ投(なげ)こみける。扨(さて)また臨海君(けもかいくん)順和君(じゆんわくん)の 両王子(りやうわうじ)は。初(はじ)め江原道(こうげんたい)に在(いま)せしが日本勢(につほんぜい)江原道(こうげんたいに)入(い)ると聞(きく)より。道(みち)を転(てん) じて金貴栄(きんきえい)。黄廷或(くわうていいく)。黄赫(くわうかく)ならびに咸鏡道(ゑあんたい)の監司(かんし)。柳永立(りうえいりう)等(ら)を御《割書:ン》供(とも)にて 北道(ほくたう)にめぐりたり。清正(きよまさ)は勝軍(かちいくさ)の勢(いきほ)ひぬくべからずと。密(きび)しく王子(わうじ)を追(おつ)かけ 会寧府(ほれいふ)といふ所(ところ)まで追詰(おひつめ)たり。かゝる時(とき)に至(いた)つて頼(たの)みかたきは人心(ひとこゝろ)にて。