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を蓋(おほ)ひ金(かね)を扣(たゝ)へて門限(もんげん)をたて城邑(じやうゆう)こゝに始(はじ)めてなれば山(やま)に採(と)り水(みづ)に探(さぐ)り
野(や)を耡(す)き家(いへ)にかしくの功業(こうぎやう)。全(まつた)くなる是(これ)よりして此国(このくに)の者(もの)とも人智(じんち)のた
つときことをさとりて土着(どちやく)安身(あんしん)の宜(よろし)と云(い)へるすべを悦(よろこ)ふ。爰(こゝ)におゐて一国(いつこく)の人(ひと)
相集(あひあつま)り。此神人(このしんじん)を尊敬(そんけい)しこの国(くに)の君(きみ)に立(たて)て囲饒(いけふ)渇仰(かつこふ)したりけり此人(このひと)
変化(へんげ)の人(ひと)なりける故(ゆゑ)。もとより名乗(なの)れる姓氏(せいし)もなしされば神人(しんじん)の初(はじめ)て下(くだ)りし
地(ち)を見(み)れば檀木(だんぼく)の下(した)にてありけるゆゑ其木(そのき)によつて名(な)をかたどり。是(これ)を檀(だん)
君(くん)と尊(たつと)び称(しよう)じ。国(くに)をはじめて朝鮮(てうせん)と号(がう)しける此時(このとき)中国(ちうごく)唐堯(とうげふ)の在位(ざいゐ)
戊辰(ぼしん)の歳(とし)の事(こと)なりとかや。はじめの程(ほど)は平壌(へくしやく)の地方(ちはう)に都(みやこ)したりしが後(のち)に
都(みやこ)を白岳(はくかく)に移(うつ)したり。神君(しんくん)は其後(そのゝち)此国(このくに)の民(たみ)ともを全(まつた)く教(おし)へ導引(みちびき)終(をは)り。
阿斯達山(あしたつさん)の中(うち)に入(いり)神(しん)を顕(あらは)しけるとなり。それより檀氏(だんし)の子孫(しそん)国(くに)を受(うけ)て