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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 340

ページ: 340

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にて。自己(じこ)の武威(ぶゐ)を立(たて)んとおもひ。なか〳〵他(ひと)の節制(せつせい)を承(うく)べき者(もの)にもあらじと おもへば。敢(あへ)て一 言(ごん)の異見(ゐけん)をも云(いは)ざりけり。又(また)応寅(おうゐん)が別将(べつしやう)劉克良(りうこくりやう)といふ者(もの)は。年(とし) すでに老(らう)して兵(へい)に習(なら)へる者(もの)なりしが。つとめて異見(ゐけん)し軽々(かる〳〵)しく進(すゝ)むべからず と云(い)へるを。申硈(しんきつ)これをとらへて下知(げぢ)を違背(ゐはい)して。妄(みだ)りに言(こと)をなす悪(にく)き者(もの)の しかたかなと。すでに罪(つみ)して是(これ)を切(き)らんとす。克良(こくりやう)云(いふ)やう我(われ)髪(かみ)を結(むす)んでより幾(いく) 回(たび)【囘は古字】か軍(ぐん)にしたがふ身(み)の。豈(あに)今更(いまさら)に死(し)を避(さく)るのゆゑを以(もつ)て心(こゝろ)とせんや。如此(かくのごとく)に争(あらそ)ふ 者(もの)は恐(おそら)くは国事(こくじ)をよしなく誤(あやまら)んとする故(ゆゑ)なるのみと。憤(いきどほ)りを含(ふく)んでそれより 己(おの)が兵(へい)を引(ひい)て真先(まつさき)に馳出(はせいだ)す。申硈(しんきつ)等(ら)も人数(にんず)を引(ひい)て日本勢(につほんぜい)を追(おひ)かくる。小西(こにし) が兵(へい)どもは兼(かね)て相図(あひづ)のことなれば。敵(てき)の追来(おひきた)るを見(み)るよりわざと取物(とるもの)もとり あへず。冑(かぶと)を落(おと)し兵器(へいき)を打棄(うちす)て乗(のつ)たる馬(うま)に鞭(むち)うち。逸足(いちあし)を出(いだ)して逃(のが)れ行(ゆく)