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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 345

ページ: 345

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成龍(せいりゆう)は李鎰(りいつ)に向(むか)ひ。只今(たゞいま)こゝに集会(しふくわい)の貴賎(きせん)いづれもともに君(きみ)に依(より)てたのみをかけ 鉄楯(くろがねのたて)をつきたるおもひをなせるに。如此(かくのことく)枯槁(ここう)衰体(すゐたい)の風情(ふぜい)にては何(なん)ぞ衆人(しゆうじん)の志(こゝろざし)を しつめ堅(かた)むることを得(う)べきやと成龍(せいりう)藍色(あいいろ)なる紗衣(うすものゝきぬ)を取出(とりいだ)してこれに与(あた)ふ ればこゝに於(おゐ)て一 座(ざ)の諸大臣(しよだいじん)もあるひは騣笠(けかさ)をあたへ。或(あるひ)は銀頂子(きんのびやううつ)彩纓(たまかむりもの)をあ たふる者(もの)も有(あつ)て。当面(まのあたり)衣服(いふく)の飾(かざり)をあらため換(かへ)ひとへに。新粧(しんそう)の大将軍(たいしやうぐん)とはなり たれども。靴(くわ)一 色(いろ)を与(あたふ)るものゝなき故(ゆゑ)に。猶(なほ)も単(ひとへ)の履(くつ)をつけたりける成龍(せいりう)笑(わら) つて。錦衣(きんい)を着(ちやく)せる大臣(たいじん)として草履(くさくつ)をはけることの称(かな)はずやと云(いひ)ければ。満座(まんざ) 笑(わら)ひどよめきしばしの憂(うさ)を忘(わす)れける。    李鎰(りいつ)義統(よしのり)【綂は俗字】が兵(へい)を防(ふせ)ぐ事(こと) こゝに碧潼(へきとう)の兵士(へいし)任旭景(じんきよくけい)あはたゞく来(きた)り報(はう)じて。倭賊(わぞく)すでに鳳山(ほうさん)まで至(いた)る