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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 351

ページ: 351

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しか彼(かれ)が忠心(ちうしん)の違(たが)はざるに依(よつ)て。再(ふたゝ)び官(くわん)に叙(しよ)せられ此日(このひ)に当(あた)りて。大明(たいみん)の将(しやう)を 馳走(ちさう)する役人(やくにん)たらしむ。遼東(れうとう)の都官(とくわん)倭人(わじん)の来(きた)つて朝鮮(てうせん)を犯伐(ほんばつ)することあり と先(さき)たつて聞(き)けりといへどもその月日(つきひ)を重(かさ)ぬる事(こと)。未(いま)だ久(ひさ)しき事(こと)ならねば 急(きふ)なりといへども猝遽(にはか)にして如此(かくのごとく)なるべしとはおもはざりしに。京都(きやうと)の守(まも)り つゐにかなはず。王(わう)の駕(か)こゝに西(にし)に遷(うつ)ると告(つぐ)るのみか。既(すで)に日本(につほん)の兵(へい)はや平壌(へくしやく) の境内(きやうない)に入(い)りぬといへるを聞(きゝ)て。甚(はなは)だ是(これ)を疑(うたが)ひその疑心(きしん)の余(あま)りには。或(あるひ)は朝鮮(てうせん) かへつて倭(わ)の導引(みちひき)たれども。大明(たいみん)の聞(きく)を憚(はゞか)り倭兵(わへい)のために寇(あだ)せられて。偽(いつは)りて 没落(ぼつらく)せりといへるは。皆(みな)是(これ)謀計(ばうけい)たらんなどゝいふ族(やから)も多(おほ)かりける故(ゆゑ)に。世禄(せいろく)一人 使(つかひ)として今(いま)来(きた)れるは。そのやうすを窺(うかゞ)はんためなりけりと聞(きこ)へける。柳成龍(りうせいりやう)は 馳走人(ちさうにん)の役(やく)たれば世禄(せいろく)ともろともに。練光亭(れんくわうてい)の上(うへ)に登(のほ)り敵(てき)の形勢(ありさま)を望(のぞ)み。