← 前のページ
ページ 383 / 451
次のページ →
翻刻
打(うち)に放(はな)ちかくれば先(さき)に進(すゝ)みし朝鮮勢(てうせんせい)やにはに四五百人 打倒(うちたふ)され進(すゝ)み兼(かね)て
見(み)へたるところへ後藤(ごとう)が一 手(て)の勢(せい)横合(よこあひ)より備(そなひ)を操出(くりいだ)し是(これ)も同(おな)じく鉄砲(てつはう)を
放(はな)ちかくれば李時言(りじけん)が兵(へい)的(まと)になつて打倒(うちたふ)されける故(ゆゑ)四度路(しどろ)になつて崩(くづ)れかゝる
栗山(くりやま)衣笠(きぬがさ)得(え)たりや応(おう)と敵中(てきちう)へ駈入(かけいれ)は後藤(ことう)毛利(もり)が勢(せい)も何(なに)かは以(もつ)て猶予(いうよ)すべき
我(われ)劣(おと)らじと突(つい)て入(いり)右(みぎ)に当(あた)り左(ひだり)を突(つい)て千変万化(せんへんばんくわ)に手(て)を砕(くだ)き𨭚(しのぎ)を削(けづ)り命(いのち)を
羽毛(うまう)の軽(かろ)きに比(ひ)し只討死(たゞうちじに)と覚悟(かくご)をなし血戦(けつせん)す李時言(りじげん)大軍(たいぐん)なりといへども
馬(うま)の足(あし)を立(たて)兼(かね)けるを栗山(くりやま)後藤(ごとう)は大軍(たいぐん)の中(なか)を東西(とうざい)に駈廻(かけまは)りひとへに大将(たいしやう)に組(くま)んと
働(はたら)きけるに了得(さすが)の大軍(たいぐん)も是(これ)がために捲(まく)り立(たて)られ惣崩(そうくづ)れとなつて散乱(さんらん)し大川(おほかは)
へ追(おひ)ひたされ命(いのち)を落(おと)す者(もの)数(かず)しれず李時言(りじげん)も崩(くづ)るゝ味方(みかた)に引立(ひきたて)られ川(かは)を
越(こえ)て遁(のが)れ行(ゆく)黒田勢(くろだぜい)勝(かつ)に乗(のつ)つて追(おひ)かけけるを栗山(くりさま)【ママ】後藤(ことう)これを制(せい)し大軍(たいぐん)は