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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 397

ページ: 397

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に向(むか)ふの是(ぜ)なること申すにより。兔(と)に角(かく)咸鏡道(ゑあんだう)へ臨幸(りんこう)あるべきとて。其(その)落支度(おちしたく) を急(いそ)ぎしこそははかなけれ。     行長(ゆきなが)数度(すど)和議(わぎ)を欲(ほつ)する事(こと) 倭兵(わへい)すでに大同江(たいとうこう)まで入(い)り臨(のぞ)んで。今(いま)にも江(え)を渡(わた)りて責入(せめい)らん勢(いきほ)ひなれば。柳成(りうせい) 龍(りやう)が輩(ともがら)練光亭(れんくわうてい)の上(うゑ)に在(あ)つて。渡(わた)り場(は)の方(かた)を遥(はるか)に見(み)るに。一人の倭人(わびと)紙(かみ)と見(み)へたる ものを以(もつ)て。木(き)の梢(こずへ)に挟(さしはさ)み江紗(こうしや)の上(うへ)に立置(たておき)て。此方(こなた)に向(むか)ひ扇(あふき)を上(あげ)て招(まね)くの体(てい)なり。柳(りう) 成龍(せいりやう)はこれを見(み)て火炮(くわはう)の匠(たくみ)金生麗(きんせいれい)といへる者(もの)を召来(めしきた)して。倭人(わびと)の招(まね)くは如何(いか)さま にも此方(こなた)の人(ひと)に諸用(しよよう)ありと見(み)へたるそ。汝(なんぢ)早速(さつそく)行向(ゆきむか)つて是(これ)を取(と)り来(きた)れといへば。金(きん) 生麗(せいれい)はそれより小舟(こふね)に打乗(うちのり)楫取(かぢとり)一人 召具(めしぐ)して向(むか)ふの岸(きし)に漕付(こぎつけ)て陸(くが)にあかれば。彼(かの) 倭人(わひと)兵具(へいぐ)を調(ととの)へず。常(つね)の衣(きぬ)着(き)て生麗(せいれい)に立向(たちむか)ひ。其手(そのて)を握(にぎ)り背(せ)を拊(なで)て。極(きは)めて款(ねんころ)【欵は款の俗字】