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狎(な)るやうにもてなし。一 封(ほう)の書(しよ)を懐中(くわいちう)より取出(とりいた)してこれを与(あた)ふれは。金生麗(きんせいれい)は是(これ)を
請取舟(うけとりふね)に乗(の)りて帰(かへ)り来(きた)り。書(しよ)を尹斗壽(いんとしゆ)に相渡(あひわた)す尹相(いんしやう)は此書(このしよ)受取(うけとり)内証(ないしやう)にて
開(ひら)くべきこと如何(いかゞ)あらんと。思案(しあん)にわたるを柳成龍(りうせいりやう)云(いふ)やう。是(これ)を啓(ひら)くとも何(なん)
の子細(しさい)かあらんぞ。早(はや)く封(ふう)をきつて見(み)給へといふに。尹相(いんしやう)これに同(どう)じて封(ふう)を啓(ひら)けば。朝(てう)
鮮国(せんこく)礼曹判書(れいそうはんしよ)李公閣下(りこうかつか)に上(たてまつ)ると書(しよ)したるは。これ李徳馨(りとくけい)に与(あた)ふるところの書(しよ)
にして。平(たいら)の調信(しげのぶ)と僧(そう)玄蘇(けんそ)とが贈(おく)れるところなり。其(その)大概(たいかい)は小西行長(こにしゆきなが)が意(こゝろ)を
伝(つた)へ我国(わがくに)と和議(わき)をなさんと欲(ほつ)するには過(すぎ)ざるのみ。抑(そも〳〵)朝鮮国(てうせんこく)の諸臣(しよしん)の中(うち)其名(そのな)
を知(し)るの人(ひと)も多(おほ)かるべき。に李徳馨(りとくけい)を宛(あて)として此書(このしよ)を贈(おく)るぞと。其(その)由来(ゆらい)を
尋(たづね)るに小西(こにし)平(たいら)の行長(ゆきなが)が。去(さん)ぬる頃(ころ)尚州(しやくしう)の城(しろ)を攻破(せめやぶ)る時(とき)倭学通事(わがくつうし)景應舜(けいおうしゆん)と
いへる者(もの)。李鎰(りいつ)が軍中(ぐんちう)に在(あ)りけるが敵(てき)の為(ため)に虜(とりこ)となりし時(とき)平(たいら)の行長(ゆきなが)應舜(おうしゆん)が