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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 416

ページ: 416

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て少(すこ)しの遅滞(ちたい)あるべからずと有(あり)ければ。成龍(せいりやう)は幼證(ようしやう)に王命(わうめい)を伝(つた)へける。李(り) 幼證(ようしやう)大(おほい)に驚(おどろ)き東南北(とうなんぼく)ともに敵兵(てきへい)の集会(しふくわい)せる中(なか)へ。如何(いかん)ぞ我(われ)一人進(すゝ)むべ きと辞退(じたい)する顔色(がんしよく)あり。成龍(せいりやう)これを辱(はつかし)めて禄(ろく)を食(はむ)て臣(しん)たる身(み)。其君(そのきみ) の難(なん)あるを見(み)ながら。その身(み)を顧(かへ)りみるの道(みち)やある。国事(こくじ)今(いま)危急(ききふ)の場所(ばしよ) たとへ湯火(とうくわ)といふとも。何(なん)ぞ是(これ)を避(さく)べきぞと。責(せめ)られて幼證(ようしやう)は黙然(もくねん)と首(こうべ)をさげ。 其理(そのり)には伏(ふく)しながら恨(うら)める色(いろ)は見(み)へにけり。    朝鮮王(てうせんわう)嘉山(かさん)に留(とゞま)る事(こと) 扨(さて)も成龍(せいりやう)は李㫟(りえん)の旅館(りよくわん)に来(きた)り。拝辞(はいじ)して一 時(じ)も早(はや)く大明(たいみん)の軍兵(ぐんひやう)を迎(むかへ)ん と。大定(たいてい)の江辺(こうへん)に出(いで)たるに其(その)日(ひ)もすでに西(にし)に傾(かたふ)きぬ。遥(はるか)に広通院(くわうとうゐん)の方(かた)を顧(かへりみ)れば。 軍(いくさ)破(やぶ)れて討(うち)もらされの兵士(へいし)と見(み)へ。打続(うちつゞひ)て落来(おちきた)るは是(これ)早(はや)平壌(へくしやく)の守(まも)り破(やぶ)れて。