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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 417

ページ: 417

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遁(のが)れ來(きた)る敗兵(はいへい)と見(み)てければ。早(はや)くこれを留(とゞめ)てそのやうすを問(とふ)べしと。軍官(ぐんくわん) 数人(すにん)を追(おひ)かけさせ馬(うま)を馳(はせ)て見(み)せしむるに。散卒(さんそつ)十九人を伴(ともな)ひ来(きた)る是乃(これすなは)ち 義州(ぎしう)。龍州(りやうしう)等(ら)の所々(ところ〳〵)より平壌(へくしやく)の堅(かた)めとし。江灘(こうだん)を守(まも)りたる者(もの)どもなり。 彼等(かれら)が言(こと)をくわしく聞(きけ)ば。昨日(きのふ)倭賊(わぞく)小西行長(こにしゆきなが)が兵馬(へいば)王城灘(わうじやうたん)より江(こう)を渡(わた)る によつて。江上(こうじやう)に備(そなひ)たりし味方(みかた)の兵将(へいしやう)各軍(かうぐん)大(おほい)に潰(やぶ)れ。兵使(へいし)李潤徳(りしゆんとく)は遁(のが)れ走(はし)りて 跡方(あとかた)なし。これによりて我々(われ〳〵)も皆(みな)本軍(ほんぐん)に罷(まか)りかへるといふ。柳成龍(りうせいりやう)此事(このこと)を 聞(きく)より大(おほい)に惧(おそ)れ。十九人の兵士(へいし)をば成龍(せいりやう)が幕下(ばつか)にとめ置(おき)。軍官(くんくわん)崔允元(さいゐんけん)をし て急(いそ)ぎ李㫟(りえん)に報(はう)ぜしむ。車駕(しやが)此時(このとき)すでに敵兵(てきへい)の北道(ほくだう)をも全(まつた)く陥(おちい)るの説(せつ)を 聞(きく)。道(みち)よりして再(ふたゝ)び博川(はくせん)に回(かへ)【囘は古字】り至(いた)りてすゝめざるに。通川(つうせん)の郡守(ぐんしゆ)鄭述(ていじゆつ)は使者(ししや)を もつて。王李㫟(わうりえん)に食膳(しよくぜん)をすゝめければ。爰(こゝ)にてしばらく今日(こんにち)の労(らう)を休息(きうそく)なし給ふ