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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 423

ページ: 423

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引(ひ)き敵(てき)の不意(ふい)を伺(うかゞ)ひ。したるく矛(ほこ)を合(あは)せざる。其(その)さま〳〵の大事(だいじ)有(ある)を。元(もと)より しらぬ朝鮮人(てうせんしん)其術(そのじゆつ)なふして人(ひと)の陣(ぢん)をみだりに侵(おか)すおろかさよ。又(また)小西(こにし)が陣中(ぢんちう) 兼(かね)てより夜討(ようち)の入(いる)へき用心(ようじん)なく。油断(ゆだん)に寝入(ねいり)たるに此時(このとき)若(もし)敵(てき)の中(なか)に其術(そのしゆつ)し れる者(もの)あらば。危(あや)ふかるべきことなりと識者(しきしや)は是(これ)を難(なん)じける。かくて朝鮮(てうせん)の 討(うち)もらされ。我先(われさき)に西岸(せいがん)に落行(おちゆか)んとおもふばかりの意(こゝろ)なれば。何(なん)の量見(りやうけん)にか わたるべき。今(いま)までは倭軍(わぐん)に渡(わた)りを知(し)らせしと。心(こゝろ)をつくしてかくし守(まも)れる浅(あさ) 灘(せ)へ。憖(なましい)【愗は誤】に案内(あんない)しれるが害(がい)となつて。我(われ)も〳〵と走(はし)り行(ゆき)流(なかれ)を乱(みだし)て渡(わた)り行(ゆく)を。小西(こにし) 黒田(くろだ)が兵士(へいし)是(これ)を見(み)るより。こゝぞ浅灘(あさせ)と見(み)へたるぞ。敵(てき)の渡(わた)るを嚮道(みちひき)にし 越(こせ)や面々(めん〳〵)渡(わた)せや諸将(しよしやう)と。行長(ゆきなが)諸軍(しよぐん)の真先(まつさき)に下知(げぢ)をなして。王城(わうしやう)灘(だん)を向(むか)ふ さまに。波(なみ)おしきつて西(にし)なる岸(きし)に打(うち)あがるは蟻蜂(ぎほう)なんどの集(あつま)るが如(ごと)くなり。