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其(その)憂(うれひ)をなさんかとおもふところに。適(たま〳〵)忠清道(ちくしくたい)牙山倉(かざんさう)の税米(ねんぐ)一千二百 余石(よこく)を
船(ふね)に載(のせ)て到(いた)り来(きた)りて。行在所(あんざいしよ)に行(ゆか)んとするが定州(ていしう)の立岩(りうがん)といふところに到(いた)り
泊(とま)るを。柳成龍(りうせいりやう)大(おゝゐ)に歓(よろこ)び行在所(あんざいしよ)へ此趣(このおもむき)を申(もうし)たつすば。遠方(ゑんほう)の米穀適(べいこくたま〳〵)こゝに到(いた)
れること。兼(かね)て約束(やくそく)あるが如(こと)くなるはまことに天(てん)より我国(わがくに)を賛(たすけ)て中興(ちうかう)の
運(うん)を開(ひらか)んとするに似(に)たるか。請(こふ)らくは此米(このこめ)をもつて軍(くん)の粮(かて)の不足(ふそく)なる処(ところ)
を補(おきな)はんかと奏(そう)しさて又(また)守門(しゆもん)の将(しやう)姜士雄(きやうしゆう)を立岩(りうがん)に馳(は)せ遣(つかは)し。二百 石(こく)を
ば定州(ていしう)の城(しろ)に入(いれ)二百 石(こく)をば嘉山(かざん)に入(いれ)八百 石(こく)をば安州(あんしう)に入(いれ)たりける。安州(あんしう)は已(すで)に
倭軍(わぐん)に近(ちか)きによりしばくら船(ふね)を河中(かちう)にとゞめさせて倭兵(わへい)の退(しりぞ)かんを待居(まちい)た
り扨(さて)又(また)宣沙浦(せんしやぼ)僉使官(けんしくわん)張佑成(てうゆうせい)に令(れい)して大定江(たいていこふ)の浮橋(うきはし)を作(つく)らしめ。老江(らうこふ)僉(せん)
使官(しくわん)閔網仲(いんけいちう)には。晴川江(せいせんこふ)の浮橋(うきはし)を作(つく)らしめ大明(たいみん)の軍兵(ぐんへい)の至(いた)るを相待(あいまち)て