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コレクション: コレクション1

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 190-191 - ページ 61

ページ: 61

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へばましてや自余(じよ)の神兵(しんへい)をや。楼船(ろうせん)三千 余艘(よさう)を漫々(まん〳〵)たる蒼海原(あをうなは[ら])に乗(の)り 放(はな)つて。高麗(こま)の地(ち)に漕向(こぎむか)ふ。住吉(すみよし)の社(やしろ)とまうするは。昔(むかし)伊弉諾尊(いざなきのみこと)の。日向(ひうが)の国(くに) 小戸川(をとかわ)の川上(かはかみ)檍(あをき)が原(はら)と云(い)ふ所(ところ)にして秡(はらい)し給ふ。その時(とき)に化生(けせふ)したりし表筒男(うはつゝを)底(そこ) 筒男(つゝを)の神(かみ)これなりとか。斯(かく)て新羅(しんら)百済(ひやくさい)高麗(こま)を討(うち)したかへ給(たま)ふべき奇瑞(きずゐ)を 見(み)せ。海神(かいじん)形(かたち)を顕(あらは)し御 ̄ン船(ふね)をさしはさんで。多(おほ)くの海族(かいぞく)守護(しゆご)せしかば波濤(はとう)お のづから風(かぜ)を動(とう)ぜず。彼國(かのくに)に着岸(ちやくがん)あるこの由(よし)すでに三韓(さんかん)に聞(きこ)へければ。高麗(こま) の者(もの)ども兵船(へいせん)万余艘(まんよさう)をおし浮(うか)め。海上(かいしやう)に出会(いであひ)合戦(かつせん)をなしたりける。両軍(りやうぐん) 鋒(ほこ)を交(まじ)ゆることすでに半(なか)ばに至(いた)りて。皇后(くわうごう)はかの干珠(かんしゆ)を取(とつ)て海(うみ)に入給へは。海上(かいしやう) 忽(たちま)ち干潟(ひかた)となつて舟(ふね)の進退(しんたい)かなはねば。高麗(こま)の兵(へい)あざむかれ船(ふね)より下(くだ)つて歩(ほ) 行(かう)をなし。矛戟(ほこ)を取(と)つて進(すゝ)める時(とき)また潮(しほ)の満(みつ)る玉(たま)を取(とつ)てなげうち給へ。