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言(ごん)して向後(いまより)は此国(このくに)を継(つが)ん者(もの)。朴昔(ぼくせき)の二姓(にせい)の内(うち)何(いづ)れにても年歯(としは)の長(ちやう)じたらん
者(もの)を登(のほ)せて。主人(しゆじん)となすべしと定(さだ)めたり。それよりは朴昔(ぼくせき)の二姓(にせい)互(たがひ)に国(くに)を受継(うけつぎ)
たり。第(たい)三 代(たい)脱解(だつかい)が世(よ)を知(し)る時(とき)。一夜(いちや)金城(きんじやう)の西(にし)始林(しりん)の間(あひだ)に当(あた)り鶏(にはとり)の鳴(なく)声(こゑ)あり
けるを怪(あや)【恠は俗字】しみて。瓠公(ここう)に命(めい)じて見(み)せしむれば。小(ちい)さき黄金色(わうごんしき)の櫝林(ひつはやし)の梢(こずへ)にか
かり。其下(そのした)に白(しろ)き雞(にはとり)の鳴(なき)けるあり。瓠公(ここう)は急(いそ)き馳(は)せ回(かへ)りて脱解(だつかい)に告(つく)れば則(すなは)ち
人(ひと)をつかはし。この櫝(ひつ)をひらき見(み)其中(そのなか)に奇麗(きれい)なる小男兒(せうなんし)ありければ。脱解(だつかい)
大(おほい)によろこび。天(てん)より授(さづ)くる嗣(よつぎ)の子(こ)なりとて其(その)金櫝(かねびつ)より出(いで)たる円(えん)?をかたどり。乃(すなは)
ちこの兒(こ)の姓(せい)を起(たつ)て金氏(きんし)とし。自己(じこ)の養子(やうし)としまた雞(にはとり)の吉祥(きちじやう)あれば。始林(しりん)を
改(あらた)め雞林(けいりん)となし是(これ)よりして朝鮮(てうせん)の一名(いちみやう)には唱(とな)ひける斯(かく)て新羅(しんら)の国主(こくしゆ)是(これ)よりまた
三姓(さんせい)互(たがひ)に受継(うけつい)で朴昔金氏(ぼくせききんし)の家(いへ)を起(た)つされども朴昔(ぼくせき)の二 姓(せい)は中昔(なかころ)に退転(たいてん)し