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第十六代 奈勿(なほつ)が時(とき)よりして。全(まつた)く金氏(きんし)の国(くに)となる其後(そのゝち)廿二代の主(しゆ)。金智證(きんちしやう)
が世(よ)たる時(とき)新羅(しんら)群臣(ぐんしん)奏(さう)していはく。始祖(しそ)国業(こくけう)を始(はじ)め給へしより以來(このかた)国号(こくがう)
一に定(さだ)まらず。或(あるひ)は斯羅(しんら)或は斯盧(しんろ)或(あるひ)は新羅(しんら)と申すか。その中を臣(しん)等(ら)以(もつ)て
勘(かんがふ)ればその新(しん)と唱(とな)ふるは徳(とく)。これ新(あらた)なるの義(ぎ)ありまた羅(ら)と云者(いふもの)は。これ狩(しゆ)
猟(れう)の器(き)にして鳥獣(てよしう)を網羅(まうら)してとるべきのものたれば。其如く四方の国の聚民(しゆみん)
を日々に新(あらた)なる徳をもつて。我国(わかくに)に網羅(まうら)して聚(あつ)むるの意(こゝろ)にかなへは。是(これ)より
長く国号(こくがう)をなすべしと。評議(ひやうき)一に定(さた)まりこれよりして。新羅国王(しんらこくわう)と称(しよう)じける。
高勾麗(こうこうらい)始興(はしめおこり)の事(こと)
漢(かん)の昭帝(せうてい)建昭(けんせう)二 年(ねん)に当(あた)つて。高勾麗(こうこうらい)の高朱蒙(かうしゆもう)と云(いへ)る者(もの)始(はじめ)て立(たつ)て。国(くに)を
なす其(その)根元(こんけん)は如何(いか)なる者(もの)ぞと考(かんが)ふるに。こゝよりさき扶余王(ふよわう)解夫婁(かいふろう)と