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るところへ押寄(おしよせ)彼(かれ)を生捕(いけとり)て斬(きつ)たりける此時(このとき)に日本(につほん)より指越(さしこ)す軍兵(ぐんひやう)も
百済(ひやくさい)に着岸(ちやくがん)の折(をり)から。新羅国(しんらこく)の兵(へい)と唐(から)の熊津惣管(ゆうじんそうくわん)孫仁師(そんしんし)等(ら)百済(ひやくさい)の
周留城(しうりうしやう)に奇来(よせきた)りて。扶余(ふよ)豊璋(ほうしよう)を攻(せ)むる時(とき)なりける。此時(このとき)新羅王(しんらわう)等(ら)も
舟師(せんし)をひきひて。熊津江(ゆうしんこう)より同(おな)じく周留城(しうりうじやう)におし奇(よす)る中途(ちうと)にして日本(につほん)
の兵船(へいせん)に出合(いであひ)たれば。両陳(りやうぢん)則(すなは)ち舟軍(せんぐん)をとゝのへ白江口(はくこうかう)といふ所(ところ)にして戦(たゝか)ひ
をまじへたりされ共(ども)新羅(しんら)の軍兵(ぐんひやう)は目(め)にあまる大軍(たいぐん)なれば。軍兵(ぐんひやう)を合(あは)すること四(よ)
度(よ)に及(およ)べと我軍(わがくん)みな戦(たゝか)ひまくるに。新羅(しんら)の兵(へい)勝(かつ)ほこつて我(わが)兵船(へいせん)四百 余艘(よさう)
を暫時(ざんじ)のほどやき立(たつ)れば余煙(よえん)天(てん)をかすめ蒼天(さうてん)をやくかと驚(おどろ)かる。また討(うち)
死(しに)せし者(もの)ともの屍(かばね)は海水(かいすい)にうかんで白波(しらなみ)は紅(くれない)に変(へん)じけり日本(につほん)の大将(たいしやう)
軍(ぐん)朴市田來津(ゑちたくづ)味方(みかた)の逃(のが)るゝ船(ふね)どもに下知(げぢ)して。揖(かぢ)をめぐらし櫓(ろ)をとゝめ