翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

洗湯手引草 - 翻刻

洗湯手引草 - ページ 5

ページ: 5

翻刻

お静(しづ)か於(お)寛(ゆる)り抔(など)番頭(ばんとう)どのは叮嚀(ていねい)に挨拶(あいさつ) するは則(すなはち)礼(れい)也 糠(ぬか)あらいこ軽石(かるいし)或(あるい)は糸瓜(へちま)の 皮(かは)で垢(あか)を落(おと)し石子路(いしころ)で毛(け)を切(き)りなで 付 櫛(くし)で髪形(かみかたち)を直(なお)すたぐい則(すなはち)智(ち)也 湯(ゆ)が焦(あつ)いといへば水(みづ)をうめぬるひといへば湯(ゆ) をうめ互(たかい)に脊中(せなか)をながしあひ老(おい)たる 仁(ひと)には湯を汲(くん)でやるたぐひ則(すなはち)信(しん)也かゝる 芽出度(めでたき)渡世(とせい)なれは水舟(みづぶね)の升(ます)陸湯(おかゆ) の桶(おけ)水(みづ)迺(の)方円(ほうゑん)に随(したが)ふ道理(どふり)を能(よく)々 悟(さと)り て流(なが)しの板(いた)農(の)如(ごと)く己(おの)が心(こゝろ)を常(つね)に 磨(みがき)諸(もろ)〳〵の垢(あか)をたける事(こと)なかれこの 道理(どふり)を不弁(わきまへず)心(こゝろ)に驕奢(おごり)の風(かぜ)立(たて)ば身家(しんだい)