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精進魚類間合料理/早速庖丁 - 翻刻

精進魚類間合料理/早速庖丁 - ページ 3

ページ: 3

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【一段目】【「○このしろあん懸」より右は前コマ】 ○冷(ひや)し魚類(さかなのるい)《割書:出ししやうゆ|おろしゆ》 鯛(たい)。鱸(すゞき)。鯵(あぢ)。鱧(はも)せんどう切(ぎり)。 かき、まなかつを。寄魚(よせうを)《割書:より| もの》 いせえび。車(くるま)ゑひ。鮑(あはひ)。赤貝(あかがい)。 右のるい湯 煮(に )してすぐに水に冷(ひやかし) 魚(うを)相応(さうをう)の鉢(はち)へ入(いれ)水(みづ)をためて出(いた)す 【縦棒の左へ続く】 右の中(うち)にてかきまなかつを抔(など)は 尾首(をかしら)をとり中肉(なかみ)の所(ところ)にて用(つか)ふ べし又小(こ)ざいに切(き)るもよしゑびは 生(なま)にてかしら皮(かは)ともとりて湯(ゆ) 煮(に)すべし《割書:但し| 》くるまゑび背(せ)をわり いせゑびは程よく切るがよし  ●とうふ。かもうり。白うり。そうめん   見合にあしらふべし。貝は小さいかよし ○すつぽんもどき あかゑ ふか 鯛(たい)のあら《割書:わた| とも》 はものわた。何(いづ)れにても油(あぶら)にて いりつけ。その中(なか)へ醤油(しやうゆ)すこし。酒(さけ) すし入(いれ)て。さつと煮(に)。さて煮出(にだ)し かごへあげ。よく汁(しる)をたらし其後(そのゝち) かつを出(だ)しかげんよくし。出(いだ)す。尤 【縦棒の左へ続く】 《割書:さゝがきごほう|わりねぶか》いつれもよし《割書:せうがの|しぼり汁》 入て出べし又たの頭(かしら)をよくこなし 腸持(わたもち)あるひはのどのあたりをも程よく 切わた子(こ)とも一緒(いつしよ)にして塩(しほ)を強(つよく) して一時斗(ひとゝきはかり)ありて水にて洗(あら)ひ 沸騰(にへゆ)をさつとかけ扨かつを出しのか げんよくしすまし仕立(したて)《割書:せうが| にて》出(いだす)べし ○鯛(たい)ギウヒ巻(まき)《割書:かれ【?】にても| よし》 いづれにても魚の水あらひよくし 両身(りやうみ)ともおろし小口よりひら 作(つく)りにし塩少しふりて扨(さて) きうひこんふをのばし其上へひ しとならべ小口より巻(まき)しばらく おして小口切にて出す《割書:くわし【?】こんふにても|よし是は二時置》 【かれ:未詳】 【きうひこんぶ=求肥昆布:昆布蒸して砂糖を塗り、乾燥させたもので、現在も北海道で作られている。最後の「くはしこんふ」もこれと似たものだろうか】 ○いわしあんかけ 首(かしら)をとり三まいにへぎよく洗(あら)ひ 扨きくらげなと一所にして鉢(はち) に入(いれ)鍋(なべ)にて蒸(むし)てむし上(あが)りたる 時(とき)とり出(いだ)し溜(たま)りし水をした【こ?】み取(とり) 上(うへ)より葛(くす)溜(たま)りかけ《割書:わさひ|せうが》抔(など)にていだす 【二段目】【「○蛎ねき田楽」より右は前コマ】 ○味噌煮物(みそにものゝるい) いせゑび くるまゑひ 生(なま)かひ たこ 赤貝 《割書:はまぐり|  むきみ》 きんこ 赤にし あかゑい 右のるいたゝきみそ又はねりみそ いづれにても酒(さけ)沢山(たくさん)に入てよく煮る ・せうが・さんせう・こせう・とうからし ・わさひ・きのめ 見合にて出すべし ○すゞきいり出(だ)し 魚(うを)の大小にかぎらず常(つね)のごとく水 あらひよくし三枚におろし中骨(なかをち)を余(のけ) 両肉(りやうみ)とも小角(かく)に切て油にて揚(あ)け 其まゝふた物(もの)に入て出(いだ)すさめてはわるし  猪口に   生しやうゆ おろし大こん   ねぎの小口切 とうからしのこ 右のかやく別(べつ)に付て出(いだす)か直入(ぢきいれ)もよし 前のごとくすゞきを切(きり)油(あぶら)にて揚(あげ) わりねき。さゝかきこほう。かもうり 白うりのそぼろ。はすいも。かいわり 右の内一品をあしらいにてすまし 吸物(すいもの)にて出す《割書:せうが汁(じる)どせう。柚|さんせう。此内見合吸口》 又右のごとくあげたる物(もの)をふた物(もの)に入 ねぎみそ上(うへ)よりかけて出すもよし ○同 味噌(みそ)かけ 是も前(まへ)のごとく油にてあげたるを 蓋(ふた)ある器物(うつはもの)に入(いれ)扨(さて)ねぶかみそ 又はさんせうみそあるひは白みそ 《割書:白みそならは|おろしゆかける》いづれのみそにても好(この)み に応(をう)じ上(うへ)よりかける○《割書:尤みそも一寸(ちよと)|煮(に)るがよし》 ○赤ゑ小串(こくし)田楽(でんがく) 常のごとく水あらひをよくし 小角(かく)に切(きり)串(くし)に四つ五つ程(ほと)づゝ さしうらおもてよりよく 焼(やき)てとうがらしみそ さんせうみそ ふきみそ きのめみそ 此内何みそ にても心まかせにつかふべし ○同 早(はや)いり出(だ)し 前(まへ)のごとく小角(かく)に切(きり)よく水の 気(き)を布巾(ふきん)にてひたしとりて 扨(さて)鍋(なべ)にあぶらを少(すこ)し入(いれ)右の 肉(にく)を入てよくいり付 鉢(はち)へうつし 生醤油(きじやうゆ)《割書:大こんおろし|ねき小口切》猪口(ちよく)に入出すべし 【三段目】【「○たち魚吸物」より右は前コマ】 ○烏賊(いか)そぼろ 水あらひよしくいかの大小(だいせう)によ りて三まいあるひは二まいに へぎ随分(ずいぶん)薄(うす)く小口より刻(きざみ) 至(いたつ)てにへ湯に入かきまぜ直(すぐ)に 水(みつ)にうしさつとあらひ《割書:薄くず|せうが|にて出す》 ○同玉子じめ 是も前(まへ)のごとく湯煮(ゆに)したる ものを。きくらげ。やきぐり。 などをあしらいて玉子とじに して 大平(おほひら)物 菓子(くはし)わん又は 吸(すい)ものに用(つか)ふべし《割書:ひさんせう|にて出すべし》 又はすましすしすいものにもよし ○同 油味噌煮(あぶらみそに)《割書:上にねぶか小口|おくべし》 是もいかの大小にかぎらず水(みづ)洗(あらひ) よくし拍子木(ひやうしぎ)に切(きり)水けをしたし とりて扨 鍋(なべ)に油を少(すこし)入(いれ)其中(そのなか)へ 入(いれ)ていり付(つか)ざるやうにかきまぜ程 よき時分(じぶん)にすりたる味噌(みそ)を入(いれ)酒(さけ)にてかげんよく延(のは)しよく煮(に)る ○同 味噌煮(みそに) 是水あらひよくし生(なま)にて二寸 ばかりの柏子木(ひやうしぎ)に切(きり)白(しろ)みそを たゝきで水(みつ)酒(さけ)にてゆるく延(のば)し鰹(かつを) 沢山(たくさん)に入(いれ)其中(そのなか)へ切たる肉(にく)をいれ 煮(に)つめて出す《割書:さんせうこせう|せうが類見合》 ○内蜆(みしゞみ)酢和(すあへ) 随分よき肉(み)しゞみを手(て) にてもみ砂気(すなけ)を去(さ)りて 水にて幾(いく)たびもよく洗(あらひ) 水気(みづけ)をひたしより扨(さて) きくらげをあしらいからし酢(す) みそにてあへて出すべし ○同 黒和(くろあへ) 是も前(まへ)のごとく砂気(すなけ)を よくとり水にていくたびもあらひ水気(みづけ)を布巾(ふきん)にてひたしとり其後(そのゝち)黒(くろ) 胡麻(ごま)味噌(みそ)にて和(あへ)る《割書:ごま沢山に|入れるがよし》 【四段目】【「○いわし田楽(でんかく)」より右は前コマ】 ○このしろ薄(うす)みそ鱠(なます) 水あらひよくし首(かしら)をとりて 三まひにおろし腹(はら)ほねを すきとり背(せ)こしに作り《割書:大こん|きくらげ》 《割書:椎たけ あげどうふ|みつばかせり》右 一所(いつしよ)にあへまぜ 酢(す)醤油(しやうゆ)味噌(みそ)少し合(あは)し沢山(たくさん)にかける ○鯨(くじら)味噌(みそ)かけ 随分 味(あぢ)よき美(み)くじらの塩(しほ)を 程よく出(た)しさつと湯煮(ゆに)して 生干(なまぼし)かぶら木くらげ此(この)二色(ふたいろ)を 一緒(いつしよ)にふたある筥物(はこもの)に入(いれ)上(うへ)に さんせうみそとがらしみそなど かけて出すべし《割書:花かぶらはよく|湯煮すべし》 ○同 茶碗蒸(ちやわんむし) 是も随分(すいぶん)上品(じやうひん)のくじら肉(にく)を 程(ほど)よく塩(しほ)出(いた)して木くらげ ねぶか白根(しろね)斗(ばかり)五部切此三 品(しな)を 一緒(いつしよ)に茶(ちや)わんに入(い)れ扨(さて)かつをの 出(だ)しにかげんよく醤(しやう)ゆを合(あは)し玉子 をいれかきまぜ上(うへ)よりかけて蒸(む)す ○鮪(はつのみ)田楽(でんがく) 随分(すいぶん)よき魚(うを)を小さく切(きり)小串(こぐし)に さしてうらおもてよりよく やきとからしみそにて田楽(でんがく) にすべし又 前(まへ)のごとく串(くし)に さしたるをさんせうしやう にて付やきにするもよし ○同鉄(てつ)ぽう和(あへ) 是もずいぶんよき魚(うを)を細(ほそ)く 作(つく)り汲立(くみたて)の水にて数(す)へん洗(あらい) 水気(みつけ)をとりてけつり大根(だいこん) と一緒(いつしよ)にからしずみそ又は とうがらしずみそなどにて和(あへ)て 出(いだ)すべし《割書:右のごとくにしてさしみ|にするもよし》 ○同てんぷら 是もよき魚(うを)の血合(ちあい)を去(さり)て庖丁(ほうてう) のむねにて叩(たゝ)きこなし扨(さて)此肉(このにく)を布(ぬの) 袋(ふくろ)に入れ外(そと)より水(みず)をいくたびも かけもみにしてしぼれば肉(にく)されて 白くなるを摺鉢(すりばち)へ入 酒(さけ)と塩(しほ)少し入て よくすりよき程にとり油にてあげる