翻刻
【右丁】
乗り「ナハケイトー」之内「エミキ」と申嶋に着帆
仕候此嶋廻り二十里斗三拾七八度位ニ當り申候
入江之湊有之人物者亜細亜ニ異り不申
家ハ多茅葺ニ而衣類彼是莫咭利(イキリス)風ニ而
御座候「イキリスより奉行ヲ置有之候此所ニ
三拾日斗滞留薪水を調べ辰巳江乗出し
南亜米利幹火地之岬ヲ廻り戌亥より
翌年卯四月頃北亜米利幹「マヤセツーツ」
国「スーベツホウ」と申湊ニ着帆仕候此所「フイナセル
【左丁】
古郷ニ候今度之留守中妻病死いたし
其儘住居いたしかたく兄弟對面之為
「ヌヨヲカ」といふ都へ罷在と申て私ヲ舩
大工「アシン」と申人之娘「チエン」といふ女之
師匠《割書:女ニ而測量手跡之|師匠なり》に入門いたさせくれ相頼置
罷出候爰ニ而横文字之遣様相習申候
事凡四十日斗其中ニ「フイチセル」後妻ヲ娶り
連帰り候湊口ゟ五里斗隔り候「シカント子ツキ」と申
處ニ而田畑買求メ引移候間付添参り開發
【注】以下、「莫咭利」とあるは「英咭利」の誤記