翻刻
【右丁】
つねに出入(いでいり)する所(ところ)を吟味(ぎんみ)し
て。其土(そのつち)を取(とり)。醋(す)あるひは鶏腸(はこ)
草(べ)の汁(しる)にて。ときて付るよし
[又]黒猫(くろねこ)の肉(にく)を味噌汁(みそしる)にて
煮(に)もちひよし
[又]鮒(ふな)の肉(にく)をすり付吉《割書:鮒(ふな)生(なま)なる|肉(にく)よし》
[十八]鼠(ねずみ)の小便(せうべん)目(め)に入(いり)たるに【欄外上部に▲】
猫(ねこ)のよだれをさし吉
[十九]簽刺(さんし)の薬(くすり)《割書:とげふみぬきの| 事也》【欄外上部に▲】
甘草(かんざう) 鰹(かつほ)ぶし二色(ふたいろ)。粉(こ)にし。
糊(のり)におしまぜ付てよし
【左丁】
[又]黄牛角(あめうじつの)粉(こ)にして。のりに合(あわせ)付
[又]蟷螂(かまきり)腸(わた)をとり研(すり)て付る吉。
又 黒焼(くろやき)にして。甘草(かんざう)加(くはへ)て付る吉
[又]蠅(はい)をすりたゞらかし付て吉
[又]猪鼻(ゐのしゝのはな)乾(ほし)。粉(こ)にして。付る吉
[又]胡瓜皮(きうりのかは)付て吉。又 螻蝈(けら)を
すりたて付るよし
[又]苦棟樹(せんだんのき)皮(かは)を付てよし
[又]甘草(かんざう) 干鮭頭皮(ほしさけのうをかしらかは)
右 粉(こ)にして付吉《割書:但しほ引のかしらの|皮(かは)もくるしからず》
[又]蓖麻子(ひまし)《割書:はらゑ【注】とも。とうごま|ともいふ》
【注 「はらゑ」は「からゑ」ヵ】