翻刻
【右丁】
とき入。生(なま)にて粉(こ)にして。こより
のさきに付(つけ)入るも又よし
[又]蜂窠(はちのす) 蝉脱(せみのぬけがら) 荷葉(はすのは) 三色(みいろ)等(とう)
分(ふん)黒焼(くろやき)ごまの油にてとき入吉
[又]地(ぢ)しばりといふ草(くさ)をしぼり
て。其汁(そのしる)を入(いれ)よし。或(あるひ)はかげぼし
にして。水にてとき入もよし
[又]尾長蛆(おながうぢ)黒焼(くろやき)胡麻油(ごまのあぶら)にてとき入
[又]茄子漬(なすびづけ)なるほど古(ふる)きをよく
あらひかはかし。其汁(そのしる)をしぼりて
すこし耳(みゝ)の内(うち)に入てよし
【左丁】
[又]兔(うさぎ)の糞(ふん)火(ひ)にやき。其(その)けふり
を耳(みゝ)のうちへ入てよし
[又]石亀尾(いしがめのお)かげぼし粉(こ)にして
耳(みゝ)のうちへすこし入よし
[五十七]耳中(みゝのうち)へむし入たる時は【欄外上部に▲】
胡麻油(ごまのあぶら)其虫(そのむし)入方に一盃(いつはい)入よし
[五十八]耳聾(みゝつぶれの)薬 蚯蚓(みゝず)黒(くろ)やき【欄外上部に▲】
粉(こ)にし。胡麻油(ごまのあぶら)にてとき耳中(みゝのうち)に入吉
[五十九]寸白(すんばく)のくすり【欄外上部に▲】
《振り仮名:蛮椒|ばんせう|【左ルビ:たうがらし】》をすりいたむ所に付て吉
[又]阿膠(にかは) 梅酸(むめず)にてとき。いたむ