翻刻
【右丁・挿絵・口述筆記の様子?】
済南
伏生
【左丁】
和漢(わかん)の老人(らうじん)に各(おの〳〵)益(ゑき)あること枚挙(まいきよ)するにいとまあらず
養(やしなふ)_レ老(おいを)道(みち)
人(ひと)の子(こ)としては其父母(そのふぼ)を養(やしな)ふ道(みち)をしらすんばある
べからず其心(そのこゝろ)を楽(たのしま)しめ其意(そのい)にそむかず又(また)いからしめず
かれひしめず四時(しち)の暑寒(しよかん)に随(したか)ひ其(その)居室(きよしつ)をやすふ
なし其(その)飲食(いんしよく)を味(あらはひ)よくして衣服(いふく)気(き)に叶(かな)ふやうに
養(やしな)ふべし老(おい)の身(み)は余命(よめい)久(ひさ)しからざる事(こと)を思ひ
やり何事(なにこと)も若時(わかさとき)とは違(ちか)ひて食物(しよくもつ)の味(あしわ)ひを始(はしめ)物(もの)いひ
起居振舞(たちゐふるまひ)年々(とし〳〵)愚(おろ)かに成(なる)もの故(ゆへ)其所(そのところ)を心付(こゝろつき)て身(み)に及(およふ)
程(ほと)のものは進(すゝむ)るやうにして孝心(かうしん)を心懸(こゝろかく)る人(ひと)は一国(いつこく)一(いつ)
郷(きやう)の人にも敬(うやまは)れ我身(わかみ)も仕合(しあはせ)よく過(あやまち)もまぬかれ鬼(き)